「大谷先発でゲレロに投げるところが見たい!」注目のア・リーグMVP争い 直接対決は残り4試合

ア・リーグのMVPは大谷か?ゲレロか?(ロイター=USA TODAY Sports)

開幕から2か月半経過したメジャーでア・リーグのMVPはエンゼルスの大谷翔平投手(26)かブルージェイズのウラジーミル・ゲレロ内野手(22)かと早くも注目を集めている。米大リーグ(MLB)公式サイトは17日(日本時間18日)に同サイトの記者らの座談会形式による「大谷対ブラッド(ゲレロ)。MVPは不可能な選択」というタイトルの特集記事を掲載した。

昨年までならア・リーグMVPの最有力候補は16日(同17日)時点で打率3割4分3厘は1厘差でリーグ2位ながら、22本塁打、56打点はMLBトップと3冠王が期待されるゲレロの名前だけが挙がっただろう。

しかし、同サイトは「別の選手が、それに近い活躍をしているだけでなく、オールスター級の投球を続けているので、(ゲレロが)受賞を逃すかもしれない」と、二刀流でフル回転している大谷の存在を挙げた。

エンゼルス担当のレット・ボリンジャー記者は「大谷はベーブ・ルース以来、100年以上も見たことのない活躍をしている。2016年、19年はエンゼルスが優勝争いから外れたが、トラウトはMVPを受賞した」と大谷がふさわしいと主張。一方、ブルージェイズ担当のキーガン・マシソン記者は「ゲレロは誰よりも優れた打者で、私はゲレロを推すでしょう」と語るも、「もし、稀有なシーズンを過ごしている大谷が(現状を)維持するならば、彼(大谷)に反対することは難しい」と続けた。

マーク・フェインサンド記者は「もし大谷が(打者として)ゲレロの成績に匹敵するものを残し、投手として140イニング、防御率3・00以下なら、(投票で大谷を)負かすことは難しい」との見解を示した。

サラ・ラングス記者は「ベーブ・ルースは100マイル(約161キロ)を投げたり、打球速度115・8マイル(約186キロ)の本塁打は打っていない。ただ、ブラッドを(MVP投票で)2位に置くのは難しい。打者で3冠王を獲得してMVPを獲得しなかった最後の打者は1947年のテッド・ウィリアムズだけ(1票差で敗れた)です」と選択の難しさを強調した。

両雄の直接対決は残り4試合。8月10~12日(同11~13日)にエンゼルスの本拠地アナハイムでダブルヘッダーを含む4試合が組まれている。4月8~10日(同9~11日)にフロリダ州ダンイーデンでブルージェイズのホームゲームとして行われた3連戦では大谷は打者のみの出場だった。フェインサンド記者は「大谷が(先発して)ゲレロに投げるところを見られたら素晴らしい」と、初対戦に期待を寄せた。

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