豚肉内臓入りブリトーが原因と訴えも…米陸上選手がドーピング検査で五輪アウト

シェルビー・フーリハン(ロイター)

豚肉内臓入りブリトーが原因と訴えも通らず。2016年リオデジャネイロ五輪に出場した陸上女子のシェルビー・フーリハン(28=米国)の東京五輪出場の道が完全に閉ざされた。

フーリハンは1500メートルと5000メートルの米国記録保持者。昨年末の抜き打ちドーピング検査で筋肉増強作用のあるナンドロロンが検出。フーリハンは不正を強く否定し、スポーツ仲裁裁判所に申し立てたが退けられ、4年間の資格停止処分が確定した。

14日、フーリハンはSNS上で「ナンドロロンなど聞いたこともなかった」と無実を主張。過去に、食肉が陽性の原因になったケースがあることを知り、直前に食べたものリストアップ。「検査の10時間前にメキシコ料理のワゴン販売で食べたブリトーに入っていた豚肉の内臓が原因」だとしている。

米「USAトゥデイ」によると、18日からの東京五輪代表選考会にフーリハンの名前があったが、米国オリンピック委員会は同紙に対し「全米陸上競技連盟とともに、世界アンチドーピング規定とスポーツ仲裁裁判所の判決を尊重する」と表明。五輪予選出場は絶望的になった。

フーリハンは「自分が愛し、自分自身を注ぎ込んだスポーツそのものに、完全に打ちのめされ、怒り、混乱し、裏切られたと感じている。私」とSNS上に記している。

© 株式会社東京スポーツ新聞社