「敵地ノーヒッターの呪い」にメジャーリーグ公式サイトが注目

ノーヒッターが投手にとって快挙であることは間違いないが、メジャーリーグ公式サイトのアンドリュー・サイモンは「今季はノーヒッターがいくつかのチームにとって呪いのような役割を果たしている」と指摘する。オリオールズはジョン・ミーンズがノーヒッターを達成したあと、ロードゲーム19連敗。ダイヤモンドバックスもマディソン・バムガーナーがノーヒッター(7イニング制のため参考記録)を達成後、史上ワーストとなるロードゲーム23連敗を喫しているのだ。

ミーンズがノーヒッターを達成したのは日本時間5月6日に敵地T-モバイル・パークで行われたマリナーズ戦。一方、バムガーナーがノーヒッターを達成したのは日本時間4月26日に敵地トゥルイスト・パークで行われたブレーブスとのダブルヘッダー第2試合だった。

オリオールズのロード19連敗ですら、1900年以降で6度(1985年のパイレーツが最後だった)しか達成されていないが、ダイヤモンドバックスはその上をいくロード23連敗。これは1943年アスレチックスと1963年メッツのロード22連敗を抜いて史上ワースト記録となった。

しかも、この2チームのロードゲーム大型連敗は、自軍の投手が敵地でノーヒッターを達成した直後にスタート。ただし、ジョー・マスグローブ(パドレス)、ウェイド・マイリー(レッズ)、スペンサー・ターンブル(タイガース)、コリー・クルーバー(ヤンキース)の4人も今季敵地でノーヒッターを達成しており、この4チームは次のロードゲーム、またはその次のロードゲームで勝利している。要するにノーヒッター直後にロードゲームで連敗しておらず、オリオールズとダイヤモンドバックスの2例だけで「敵地ノーヒッターの呪い」と騒ぐのは大袈裟すぎるかもしれない。

また、今季はレンジャーズが5月から6月にかけて2011年以降で3番目の長さとなるロードゲーム16連敗を記録。しかし、この16連敗はレンジャーズの投手のノーヒッター達成から始まったわけではなく、やはりノーヒッターとロードゲーム大型連敗を関連付けることには無理がありそうだ。

とはいえ、オリオールズとダイヤモンドバックスの2チームが敵地でのノーヒッター達成の直後にロードゲーム大型連敗を喫しているのは事実。快挙の次戦から始まった泥沼の連敗は、いったいどこまで続くことになるのだろうか。

余談だが、ダイヤモンドバックスが最後にロードゲームで勝利して以降、ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)は18本塁打を放ち、タイラー・マーリー(レッズ)はロードゲームだけで5勝(0敗)を稼いでいる。

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