丑年の交流戦はオリックスが急上昇 後半戦のカギを握る年男たちに再注目

オリックスのアダム・ジョーンズ【写真:荒川祐史】

投手では富山がセットアッパーに成長

「日本生命セ・パ交流戦 2021」は16日で全日程を終え、オリックス・バファローズが11年ぶりの交流戦優勝を果たした。さて、みなさんは2021年の干支を覚えているだろうか? 今年の干支は丑(うし)。つまりバファローズの年と言っても過言ではないのだ。そこで今回はそんな“猛牛”オリックスの年男をご紹介する。(※成績は6月16日終了時点)

【1985年生まれ・36歳】
アダム・ジョーンズ外野手:38試合 打率.226 1本塁打11打点

【1997年生まれ・24歳】
村西良太投手:12試合 1勝0敗3H1S 防御率4.91
富山凌雅投手:25試合 1勝0敗12H 防御率3.97
吉田凌投手:7試合 0勝0敗 防御率1.35(2軍)
鈴木優投手:11試合 0勝0敗 防御率9.00
勝俣翔貴内野手:22試合 打率.206 5打点(2軍)
大下誠一郎内野手:5試合 打率.091 0打点
佐藤優悟外野手:15試合 打率.211 3打点(2軍)※育成選手

オリックスには1985年生まれが1人、1997年生まれが7人在籍している。投手陣では3年目の左腕・富山凌雅投手が、昨季大きく登板数を増やして実力の片りんを披露、今季は勝ちパターンの一角に入りチームトップの12ホールドを挙げている。2年目の村西良太投手もここまで12試合に登板して3ホールド、プロ初セーブを記録するなど奮投中。両投手とも今季はプロ初勝利を挙げており、さらなる活躍に期待だ。

また、吉田凌投手は昨季7月に1軍昇格を果たすと8試合連続無失点と好投しブルペン陣の一角に定着。中盤以降はホールドも積み重ね、勝ち試合での登板も着々と増やしていった。最終的に35試合で防御率2.17の好成績。今季は出遅れたが、5月から2軍で登板を重ねている。真価が問われるシーズン後半、改めて注目したい。

野手では“爆声”自慢の大下がキーマンに

野手では大下誠一郎内野手が年男だ。育成選手としてプロ入りした昨季、9月中旬に支配下登録をつかみ、プロ初打席でいきなり本塁打を放つ圧巻のデビューを飾ってファンを驚かせた。球場中に響き渡る声とハッスルプレーが印象的だが、今季1軍ではわずか5試合の出場にとどまっている。現在2軍でも打率.240。今後状態を上げ、昇格をつかみ取れるか。

他球団にも年男が多数在籍している。1997年生まれでは西武の高橋光成投手、日本ハムのルーキー・伊藤大海投手が存在感を見せている。1985年生まれの「ベテラン年男」はではロッテ・荻野貴司外野手が今季も打率.309と健在。確かな経験と実力でチームを支えてくれることだろう。

丑年の今季、新たなスターとなる「年男」は台頭するのか。そして、息の長い活躍で2回目の「年男シーズン」を席巻する選手は現れるのか。バファローズの戦いぶりと、今回紹介した選手たちにぜひ注目してもらいたい。(「パ・リーグ インサイト」成田康史)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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