19年ぶり開催、伝統のWRCサファリ。トヨタは選手権首位維持と通算8度目の優勝目指す

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 WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは6月24~27日、アフリカのケニアで開催される今季第6戦『サファリ・ラリー・ケニア』に、トヨタ・ヤリスWRCを駆るセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組が参戦する。さらに、過去2戦で自己ベストリザルトとなる総合4位フィニッシュを果たしている勝田貴元も、ヤリスWRCで出場予定だ。

 2021年シーズンの折り返しを迎える第6戦ケニア。この伝統のラリーに挑むトヨタはここまで5戦4勝。その内3勝を挙げているオジエがドライバー選手権をリードし、1勝のエバンスがチームメイトに次ぐランキング2位につけている。
 
 マニュファクチャラー選手権でもリードする立場にあるトヨタは、このケニア・ラウンドでライバルをさらに突き放しに掛かる。
 
 その“サファリ・ラリー”は1953年から続く伝統のラリーイベントであり、WRCが創設された1973年からシリーズに組み込まれてきた。ケニアを中心とした東アフリカの大地を舞台としたラリーは非常に壮大なスケール、長距離走行するアドベンチャー色の強い他に類を見ないラリーとして長年にわたって人気を博し、トヨタはWRCとして開催された同イベントで過去7回の勝利を収めている。

 2002年を最後にWRCのカレンダーから外れたサファリ・ラリーは昨年、ふたたび世界選手権へのカムバックが決まったものの、新型コロナウイルス“パンデミック”の影響で大会は中止に。それでも今季改めてカレンダー入りを果たし、19年ぶりにシリーズを迎えることになる。

 ラリーは24日(木)、首都ナイロビ中心部でのセレモニアルスタートで開幕し、その後近くの“カサラニ”で全長4.84kmのスーパーSSが行われ競技がスタートする。

 翌25日(金)以降、本格的なグラベル(未舗装路)ラリーが開始され、広大なアフリカの大地を舞台に18本のステージ、SS合計距離320.19kmで争われる。なお、リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は1133.94kmとなる予定だ。

 トヨタはこのラリーに向け、スペインで走行テストを実施。これはWRCの規則で欧州以外でのテストが禁じられているためだ。

■「サファリ・ラリーはWRCの中でもっとも難しいイベントだった」とヤリ-マティ・ラトバラ

「僕はこれまで、新しい挑戦にいつもワクワクしてきたが、今回のラリーはこれまで経験してきたものとはまったく違うものになると思う」とベテランのオジエが語るように、現役トップドライバーの中にサファリ・ラリーの経験者はおらず、今戦は誰にとっても初めてのラリーとなる。

 ランキング2位につけるエバンスは「スムーズなイベントになるとは思っていませんし、クルマだけでなく選手にとってもきっと大きなチャレンジになるだろう」とひと筋縄にはいかないと予想。

 チーム最年少のロバンペラはラリー・サファリの経験者である父、ハリ・ロバンペラが「いろいろな話をしてくれた」といい、「最新のラリーカーであのようなステージをどのように攻略するのか、とても興味深い」とコメントした。

 チームを率いるヤリ-マティ・ラトバラ代表は「WRCにケニアでのサファリ・ラリーが戻ってくるのは素晴らしいことだ」と述べた。
 
「クローズされていない一般道を走り、対向車が来ることをヘリコプターで選手に警告していた以前のスタイルとは大きく異なるが、それでも新たな試練に直面することが予想される」

「サファリ・ラリーはかつて、WRCの中でもっとも難しいイベントだった。今年のステージがどのようになるのか正確にはわからないが、クルマにとって非常に厳しいラリーになることを覚悟して準備する必要がある」

「チームにとっても、現役のドライバーたちにとっても、未知なる領域への挑戦はとてもエキサイティングなことだ」