大相撲・元力士 小池(元越乃花)さん恩師に引退報告 角界の経験生かし社会へ

 大相撲界に11年半在籍し、5月場所を最後に引退した柿崎区馬正面出身の小池友弥さん(29)が16日、恩師の柿崎国技会・山田攻会長(78)の元を訪ね、引退を報告した。

 小池さんは高田農高3年の平成22年1月、立浪部屋に入門し、以来、越ノ浪、越錦、越乃花としこ名を改めながら、67場所を務めた。生涯成績は220勝199敗43休、最高位は平成28年5月の幕下東44枚目。序二段西28枚目の5月場所限りで日本相撲協会に引退届を提出した。

 断髪し、スポーツ刈りとなった小池さんは、山田会長から「悔いはないか」と問われ、「ありません」とはっきりと答えた。入門当初は苦労したが、アットホームな部屋の雰囲気でやりやすかったという。「つらいこともあったけど、逃げたくなかった。けが以外は休まなかった」と振り返る。

明るい表情で山田会長(右)と話す小池さん(柿崎区柿崎の山田会長宅で)

 新しい職場は埼玉県にある運送会社。7月1日に入社し、倉庫で仕分け積み作業に従事する予定。「新弟子と思って、新しいことに挑戦したい。相撲の経験を生かしたい。不撓(ふとう)不屈の精神で頑張りたい。相撲はチャンスがあったらまたやりたい」と話した。現在約150キロ(身長183センチ)あり、100キロぐらいに落としたいという。

山田会長(左)に大相撲引退を報告した小池さん(柿崎区柿崎の山田会長の自宅で)

 山田会長は「社会は甘くない。覚悟を持って、誠実に生きてほしい。今まで培った根性で頑張れ。そうすれば道は開ける」と愛情を込めて激励した。

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