エンゼルスの大谷翔平投手(26)は18日(日本時間19日)に本拠地アナハイムでのタイガース戦に「2番・DH」で出場し、5回の第3打席に20号2ラン、8回の第5打席に21号ソロをを放ち、5打数2安打3打点だった。チームは11―3で大勝して2連勝。勝率5割に復帰した。
エンゼル・スタジアムの観客の度肝を抜く驚弾が飛び出したのは3―0の5回一死一塁だった。相手先発の右腕ウレーニャがカウント2―2から投じた6球目、内角のツーシームを腕をたたんでフルスイング。角度18度の低い弾道で打ち出した114マイル(約183キロ)の弾丸ライナーは重力を無視してそのまま右翼席に飛び込んだ。飛距離は400フィート(約122メートル)だった。スタンドのどよめきはしばらく収まらなかった。
これでメジャー1年目の2018年以来、3年ぶりに20号に到達。日本人選手で20号に2度到達したのは松井秀喜(5度)以来、2人目だ。
「SHO TIME」は終わらない。10―2の8回二死無走者でマウンドは5番手の右腕ヒメネス。1ストライクからの2球目、内角のチェンジアアップを引き付けて逆方向へ。26度の角度で夜空に舞い上がった打球は左中間席に飛び込んだ。打球速度109マイル(約175キロ)、飛距離408フィート(約124メートル)の完璧な一発にスタンドは大熱狂だ。
1試合2発は19年6月30日のアスレチックス戦以来、2年ぶり4度目。今季19度目のマルチ安打を記録した。これでリーグ単独2位でメジャートップを走るブルージェイズのゲレロ、パドレスのタティスの22号に1本差に急接近。打点も50となり、メジャートップのゲレロの56打点と6打点差だ。
試合前、大谷は自身のインスタグラムでオールスター戦(7月13日=同14日・デンバー)の前日に行われる本塁打競争に出場することを発表した。日本人選手初出場の快挙を自らのバットで祝砲を2発打ち上げた。
初回一死無走者は2球で追い込まれて3球目で空振り三振。1―0の3回一死一塁はカウント2―1からの4球目を高々と打ち上げて中飛に倒れた。3番手の左腕ノリスと対戦した8―1の6回一死一、三塁は左翼ポール際に大ファウルを放つも空振り三振に倒れた。
前夜から観客動員の制限がなくなり、多くのファンの前でプレーできることについて「やっぱり気持ち良かった。打席でもマウンドでも集中できる」と話した大谷。声援を力にアーチを量産する。