年代高いほど「和歌山に住みたい」 県の若者意識調査

将来も和歌山県に住みたいか(%)

 和歌山県内の高校生から30代を対象に実施した県の調査で、和歌山県に将来も「住みたい」と答えたのは、高校生は14.0%にとどまったが、年代が高いほど割合は上がり、30代後半は63.4%だったことが分かった。また、居住地が「好き」と答えた割合は、紀南が高かった。

 県は昨年9~10月に、県内の私立を含む全62の高校・特別支援学校の高校生と18~39歳の「若者」計4030人を対象に調査し、高校生1868人と若者783人から有効回答を得た。「県子供・若者計画」の次期計画(2022年度から5年間)策定の基礎資料とするため、2015年9~10月に引き続いて実施した。

 和歌山県に将来も「住みたい」と答えたのが25.5%、「県外へ出てもいずれは和歌山県に住みたい」は10.5%、「できれば住みたくない」は13.0%、「住みたくない」は10.6%だった。

 年代別では「住みたい」と答えたのが年代が上がるにつれて増えた。一方「住みたくない」は高校生が13.7%と最も多く、それ以外の年代は3~4%前後だった。

 どんな所に住みたいか聞いた別の設問により、高校生はそれ以外の「若者」に比べ映画館や遊園地などの「娯楽施設が近くにある所」、「若者」は高校生に比べ「自然環境に恵まれた所」を好む傾向があったことから、住みたいかどうかの回答に年代差が生じたことが推測できるという。

 前回調査との比較では「住みたい」「いずれは住みたい」の合計は、高校生で大きく下落したことも分かった。高校生は今回25.7%だったが、5年前の前回調査の37.3%より11.6ポイント低かった。若者は今回60.4%で、前回調査より3.4ポイント減だった。この理由については、県は「分からない」としている。

 また、いま住んでいる地域が好きか聞いたところ「好き」が30.6%、「まあ好き」が31.9%、「好きでも嫌いでもない」が28.9%、「余り好きではない」が5.1%、「きらい」が2.0%だった。地域別では、「好き」は新宮・東牟婁で35.0%と最も高く、次いで田辺・西牟婁の34.9%と紀南が続いた。

■「お金のこと」最多 25歳以上の悩み

 「悩みや心配事」についても聞いた。人間関係や恋愛、性格、健康、容姿、家族、学校・仕事など13の選択肢から当てはまるものすべての回答を求めた。高校生で最も多かったのは「勉強や進学」(79.4%)で、18、19歳が「就職」(53.1%)、20代前半が「将来のこと」(56.7%)だった。これを超える年代では「お金のこと」が最多で20代後半は62.6%、30代前半は65.1%、30代後半は54.6%だった。

 また、会員制交流サイト(SNS)を通じて知り合った人に会ったことがあるかについて「定期的にある」「数回ある」「一度だけある」を合わせ、16.1%の人があると回答。男性は11.1%で、女性は20.5%と、女性の方が多かった。

 主な目的(複数回答)については「恋愛」が65.2%と最も多く、次いで「友人・人脈づくり」が36.7%だった。

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