横浜市長選、小此木防災相が出馬の意向 現職閣僚として異例

小此木八郎氏

 任期満了に伴う横浜市長選(8月8日告示、22日投開票)を巡り、国家公安委員長兼防災担当相の小此木八郎氏(55)=衆院3区=が出馬する意向を固め、近しい関係者に伝えていたことが19日、分かった。

 現職閣僚の市長選出馬は極めて異例。

 自民党内部から出馬の動きが出たことで、市長選への態度を公にしていない林文子市長(75)の進退が改めて注目されそうだ。

 小此木氏は横浜市中区出身。玉川大卒業後、1993年衆院選で初当選し、当選8回。父の彦三郎氏は元通産相で、菅義偉首相(2区)が秘書を務めていた。

 八郎氏は、党筆頭副幹事長や党国対委員長代理などを歴任し、2017年に国家公安委員長兼防災担当相で初入閣。菅政権が発足した20年9月に再入閣した。

 地元では14年から県連会長を務めている。

 関係者の話を総合すると、小此木氏は19日、東京都内で開かれた会合で地元の市議や県議など関係者らに出馬の意向を伝えた。

 自民党市連は林氏を支援しない方針を固めたものの、林氏が4選出馬への意欲を示したことで新たな候補者選定作業が難航。首相のお膝元で「絶対に負けられない戦い」(市連幹部)とする市長選の告示まで2カ月を切る中、現職国会議員や企業経営者など複数の名前が挙がっていたが、絞り込みには至っていなかった。

 同市長選には、横浜市議の太田正孝氏(75)、動物保護団体代表理事の藤村晃子氏(48)、元衆院議員の福田峰之氏(57)がそれぞれ無所属での出馬を表明しているほか、立憲民主党県連が擁立に向け最終調整を進めている横浜市立大教授の山中竹春氏(48)が、無所属での出馬に意欲を示している。

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