シャルル・ルクレールの弟アーサーが初優勝。岩佐歩夢は9位入賞【FIA-F3第2戦フランス レース2】

 現地時間6月19日(土)、2021年FIA-F3第2戦フランスのレース2がポールリカール・サーキットで開催され、フェラーリ・ドライバーズ・アカデミーのアーサー・ルクレール(プレマ・レーシング)が優勝。岩佐歩夢(ハイテックGP)は9位だった。

 レース2のスターティンググリッドはレース1のトップ12がリバースグリッドとなり、12位だったルクレールがポールポジション。2番手にジャック・クロフォード(ハイテックGP)、3番手はオリ・コルドウェル(プレマ・レーシング)、4番手にデニス・ハウガー(プレマ・レーシング)。レース1では一時トップに浮上するもペナルティで8位フィニッシュとなっていた岩佐はレース2も5番手グリッドからのスタートとなった。

 ポールリカールの天候は曇り空。気温27.6度、路面温度は38度でドライコンディション。規定周回数は20周だ。直前に行われたF1予選の終了が遅れたため予定時刻よりも15分遅い、日本時間の23時55分にフォーメーションラップが開始した。

 そして第2レースがスタート。クロフォードがエンジンストールで発進できず後退し、これにより後続はそれぞれ順位をひとつ上げることとなり、プレマの3台がトップ3に。岩佐も4番手で1周目を完了するが、後方から迫っていたジャック・ドゥーハン(トライデント)がスリップストリームを使って前に出たため岩佐はふたたび5番手となった。

 岩佐は前を行くライバルよりも1秒以上遅いペースで走行し、3周目には11番手スタートのビクトール・マルタンス(MPモータースポーツ)にも交わされ6番手に後退。我慢の走りを強いられ、その後も順位を落としてしまう。

 トップ3のプレマ勢は、無用な戦いを避けつつハイペースで周回。7周目には3番手のハウガーと4番手のドゥーハンが2.3秒差となる。そんななか気を吐くのが5番手のマルタンスで、この周にドゥーハンをパス。マルタンスは3番手のハウガーよりも0.5秒速いペースで周回を重ねていく。

 8周目、ペースが低下してきたコルドウェルをハウガーが抜き2番手へ浮上。コルドウェルはあっという間に差を広げられてしまい、一方の首位ルクレールは1分52秒727のファステストラップを記録、2番手ハウガーと2.308秒差を築いた。

 上位勢は順位変動なく残り5周に突入。ルクレールは2番手とのマージンを維持、ハウガーと3番手コルドウェルは0.9秒差で周回。7番手の岩佐は0.7秒前方のクレモン・ノバラック(トライデント)を追いかけるも後方からアレクサンダー・スモリヤー(ARTグランプリ)のプレッシャーを受け17周目に先行を許す。

 レーススタート直後からペースに苦しむ岩佐はカラン・ウイリアムズ(イェンツァー・モータースポーツ)にも攻め立てられ防戦一方に。そして前を行くライバルに1秒以上の差をつけられDRSが使えず、なす術なく19周目のターン1で順位を明け渡してしまった。

 上位勢は同じく19周目にマルタンスがコルドウェルに追いつき3番手に浮上。ファステストラップを更新する走りで激走するマルタンスはレース1に続く連続表彰台を確実なものとする。

 そしてレースはチェッカーフラッグが振られ、ルクレールがポール・トゥ・ウインで今季初優勝。レース後、フェラーリF1の兄シャルル・ルクレールとマッティア・ビノット代表がルクレールの祝福に訪れた。ハウガーが2位、マルタンスが3位に入った。レース1とは対照的な展開となってしまった岩佐は9位フィニッシュ。辛くも選手権ポイントを持ち帰った。

 レース3は6月20日(日)、18時40分からスタートする。

■FIA-F3第2戦フランス レース2 暫定リザルト

Pos. No. Driver Team Time/Gap

1 2 A.ルクレール プレマ・レーシング 20Laps

2 1 D.ハウガー プレマ・レーシング 4.281

3 17 V.マルタンス MPモータースポーツ 8.044

4 3 O.コルドウェル プレマ・レーシング 9.383

5 4 J.ドゥーハン トライデント 10.067

6 5 C.ノバラック トライデント 12.757

7 8 A.スモリヤー ARTグランプリ 18.042

8 26 C.ウイリアムズ イェンツァー・モータースポーツ 20.664

9 11 岩佐歩夢 ハイテックGP 22.190

10 7 F.ベスティ ARTグランプリ 24.930

11 6 D.シューマッハー トライデント 25.360

12 29 L.サージェント チャロウズ・レーシング・システム 25.888

13 14 M.ナニーニ HWAレースラボ 25.934

14 10 J.クロフォード ハイテックGP 26.375

15 21 L.コロンボ カンポス・レーシング 30.605

16 20 P-ルイ・ショーべ カンポス・レーシング 30.986

17 9 J.マヌエル-コレア ARTグランプリ 31.484

18 30 E.フィッティパルディ チャロウズ・レーシング・システム 31.516

19 19 T.バン・デル・ヘルム MPモータースポーツ 33.611

20 12 R.スタネ ハイテックGP 34.162

21 15 O.ラスムッセン HWAレースラボ 36.908

22 24 K.フレデリック カーリン 38.307

23 25 J.エドガー カーリン 42.114

24 22 A.コルデール カンポス・レーシング 46.254

25 31 R.デ・ジェルス チャロウズ・レーシング・システム 52.030

26 27 J.ホガード イェンツァー・モータースポーツ 56.171

27 16 R.ヴィラゴメス HWAレースラボ 58.577

28 28 F.ウグラン イェンツァー・モータースポーツ 1’02.562

— 23 I.コーエン カーリン DNF

— 18 C.コレ MPモータースポーツ DNF

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