シャツ着て風景の一部に 上越市直江津地区 市民参加で作品作り うみまちアート試着会

 上越市直江津地区に現代アート作品を展示する「なおえつ うみまちアート」の市民参画作品「動く。動き出す。遊び。」で使用する刺しゅうシャツの試着会が19日、同市中央1の直江津学びの交流館で行われた。

作家が刺しゅうしたシャツを試着。約2カ月着用の後に50枚のシャツが1枚の作品に仕立てられる

 訪れた人たちは受け取ったシャツを着て、直江津の風景を作り出す作品の一部となる。

 作品は松岡亮さんによるもので、50枚の半袖開襟シャツに刺しゅうを施して、前半は直江津に在住、通勤、通学する人に着てもらう。シャツは9月5日に回収、松岡さんが解体して1枚の布に仕立てて安国寺通りの特設会場に展示する。シャツを着て参加する人は市のホームページや市役所、レインボーセンター、直江津学びの交流館で21日まで募集しているが、試着会参加者は30人まで優先で配布される。

 試着会場で小林古径記念美術館の宮崎俊英館長が「一番最初に市民に参加してもらう作品。皆さんで(シャツを)着て作品になってほしい」とあいさつ。参加者は試着して自分にあったサイズを決めてシャツを受け取った。参加者は7月3日に記念写真を撮影を行い、写真は布の作品が完成するまで特設会場に展示される。

 同市中央5の青山和則さん(58)は夫婦で参加した。「こういうイベントがないと派手なシャツは着る機会がない。夫婦で海沿いを散歩したい。子ども用や高齢者が分かりやすい告知で参加者の年齢層が広がればさらに良かった」と話した。

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