今季初ポール獲得のザルコ、最速タイム直後の転倒に「少しバンク角が深すぎた」/MotoGP第8戦ドイツGP予選トップ3コメント

 MotoGP第8戦ドイツGPの予選がザクセンリンクで行われ、フロントロウを獲得したヨハン・ザルコ(プラマック・レーシング)、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)が会見に出席。予選を振り返り、決勝レースへの展望を語った。
 

■ヨハン・ザルコ(プラマック・レーシング)/予選:ポールポジション

2021年MotoGP第8戦ドイツGP:ヨハン・ザルコ(プラマック・レーシング)

「感情が高ぶり、アドレナリンも出て、すごくいいラップになったよ。パフォーマンスが上がっていることを感じる。でも、予選の序盤ではそううまくはいかなかった。後半のアタックではうまくいったので、とてもうれしいし、タイムにはびっくりしてもいるんだ」

「そのあとの周でもう少し頑張ってみようとしたんだけど、5コーナー(※実際に転倒したのは4コーナー)ではちょっとバンク角が深すぎたんだと思う。そこは高速コーナーではなく、最大に傾いた状態ではすぐに転倒してしまった。だから、ただ滑っただけなんだ。エアフェンスにぶつかったバイクは煙が出ていて、コースマーシャルに『出火しないように、迅速にバイクをここから出そう』とお願いした」

「僕にはこのサーキットは難しい。ドゥカティにとっても、統計的には向いているサーキットじゃない。でも、ポテンシャルはすごく高かったし、今日僕がやったことには驚いてもいる。明日もこういう驚きのレースになることを願うよ」

「今は優勝について考えている。とても楽観的ではあるよ。まだレースペースには疑問があるからね。昨日から今朝にかけて、かなりよくなったんだ。これはチームとの取り組みのよさを証明するものでもある」

「それからフリー走行4回目ではトップだった。でも、終盤にタイヤを変えたからなんだよね。ユーズドタイヤではかなり苦しかったから。明日はチームとともに、さらにもう一歩先を目指そうと思う。難しいことだけど、ライバルたちだって同じだと思う。ポールポジションからのスタートは、僕に、レースではなくタイヤをコントロールするためのアドバンテージをくれる」

■ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/予選:2番手

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)

「いい日だったよ。午前中には素晴らしいタイムを出せた。フリー走行4回目では一度もピットインせずに走ることを決めた。タイヤがどうなるのか見たかったんだ。ピットインをしてまた出ていくのとでは状況が異なるからね。最終ラップに向けて、改善の必要はあると思う」

「でも、予選は素晴らしかったよ。100パーセント、全力を尽くした。僕は少しだけ苦戦をしていて、旋回時、フロントにもう少しいいフィーリングがあるといいんだけどね。でも、ヤマハをフロントロウに並べることができたし、今日の結果はとてもよかったと思うよ」

「フロントロウからスタートするどのライダーも、重要(なライバル)であることはわかっている。ここはオーバーテイクが難しいサーキットだと知っているからね。マルク(・マルケス)、ミゲール(・オリベイラ)、ジャック(・ミラー)やフロントロウのライダーも強い。きっとすごくおもしろいレースになると思うよ」

■アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)/予選:3番手

「この結果は予選で、残念ながらポイントは獲得できない。でも、パルクフェルメでアプリリアのみんなが笑顔で、とても幸せな気持ちになった。すごくすごく誇らしくなったよ。
今日はこれがすごく大事なことだった」

「ここではオーバーテイクが難しいからスターティンググリッドが重要ではあるけれど、2番手から5番手あたりのスタートというのは、あまり大きな違いはない。でも、すごくうれしかった。アプリリアのバイクの進化は本物で、どのサーキットでもトップライダーたちに近づいていることが証明できたと思うんだ。明日のレースでは1列目からのスタートだから、少し楽なスタートになるだろう」

「昨日から言っているんだけど、ここではいい感じがあるんだ。(ザクセンリンクは)普通、アプリリアが得意とするサーキットで、エンジンにとってもさほど厳しいわけじゃない。それに、アプリリアRS-GP21の安定性はすごく高くて、特にコースの後半部分では強みがあると感じている」

「もちろん、(レースでは)何が起こるかわからない。例えば、バルセロナ(第7戦カタルーニャGP)ではファビオがものすごくいいペースだった。10秒以上の差で勝つと思っていたよ。でも、レースではすべてをまとめきるのはそう生易しいことじゃないんだ。それに、(今大会は)かなり気温が高い。明日はタイヤが厳しいだろう。もちろん3番手スタートは有利なのだから、最後までトップグループについていきたい。そして終盤に争えるタイヤがあるかどうかだね」

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