V系バンド「ジャックケイパー」が選挙リハーサルでケツバット4発の洗礼

ケツバットされたジャックケイパーの李九こと井田恵介氏(右)と頭を抱えるYGこと矢島秀平氏

ビジュアル系バンド「ジャックケイパー」のメンバーで、政治団体「ジャックケイパーによる若者の未来の為の党」のYGこと矢島秀平代表(29)と李九こと井田恵介幹事長(29)が20日、都内で街頭演説の予行演習を行った。聴衆となったファンからは、ダメ出しの連発で、ケツバットのエジキとなった。

落ち武者カットが特長の矢島氏とホスト風の井田氏の姿は、池袋駅近くの公園にあった。井田氏は「古い政党から国民を守る党」公認で、都議選豊島選挙区(25日告示、7月4日投開票)に立候補を予定している。この日は政治活動として、本番で訴える演説内容のすり合わせというワケだ。

「五輪をやるのかやらないのか。感染対策をしっかりしてから、やればいいのにウダウダしているから信頼も失う。ワクチンもなにか打たないといけない同調圧力があるが、個人の考えで決めるべき」と矢島氏が切り出せば、井田氏も「緊急事態宣言で若者の我慢は限界に来ている。みんな飲みに行きたい、濃厚接触したい。それもできずに一人で過ごす悲しい時代。なんとかしたい」と意外にも硬派な時事ネタを織り交ぜ、真面目に訴えた。

さらに井田氏は「NHKのスクランブル化を実現させたい。みんなNHK見てますか? もうネトフリかユーチューブばっかりでしょ。見ていないのに受信料を払わなければいけないのはワケがわからない。さらに家にまで来る。みんなでおかしいと訴えて、変えていかないといけない。そもそも素人の俺たちが見て、今の政治はヤバイと感じるのがヤバイ。既得権益をぶっ壊さないといけない」と力を込めた。

言いたいことを言い切って、満足げな2人は、「今の演説で、不満がある人はケツバットしてもらっていい」と聴衆として、駆け付けていたファンに呼びかけたところ「話が飛びすぎ」「ヤンキーが、ただ叫んでいるみたいだからサングラスは外すべき」「ファンミーティングみたいなノリはなし」と突っ込みの嵐。計4発ものケツバットの重い音が池袋の街中にこだまするハメとなった。

反省しきりの2人は仕切り直しのテーク2で、なんとか課題点をクリアしたが、メガホンを使って、何百人もの人が行き交う路上前で長時間に及ぶ街頭演説は、もはやぶっつけ本番となりそう。V系バンドマンによる政治へのチャレンジはどうなるのか――。

© 株式会社東京スポーツ新聞社