4団体統一へ! 井上尚弥の“決戦の地”は日本か? 米国か?

日本で雄姿が見たいが…

WBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥(28=大橋)が、IBF同級1位マイケル・ダスマリナス(28=フィリピン)との防衛戦(19日=日本時間20日、米ラスベガス)で3ラウンド(R)TKO勝ちを収めた。

さらにWBC同級王者ノニト・ドネア(38=フィリピン)と、WBO同級王者ジョンリール・カシメロ(32=同)による統一戦が8月に行われることが決定。4団体統一の〝最終章〟が現実味を帯びる中、決戦地が注目を集めている。

ボクシング界からは「(相手が)カシメロだと、米国では観衆は多くて5000~6000人ほどにしかならないのではないか。それなら日本で2万人以上入れてやった方がいいのでは」と国内での快挙達成への待望論が高まっている。

だが現状、日本では新型コロナウイルス禍終息の見通しが立たず、興行中止の危険と隣り合わせの世界戦開催は、金銭的リスクが大きな問題となる。加えて井上のファイトマネーがラスベガスでの2連戦で高騰。大橋ジムの大橋秀行会長(56)は、軽量級では破格の2戦連続1億円超えとなったことを明かしている。

ボクシング解説者で元世界ランカーの亀海喜寛氏(38)は「(国内の場合)そのファイトマネーが払えるのかという問題もありますよね。井上選手はアメリカでも人気が高いですが、それでもまだ(米国で)3試合(目)の日本選手にはかなり破格。期待を込めての先行投資という部分もあるのではないでしょうか」と指摘する。やはり米国での開催が現実的なようで、日本のファンとしては残念なところだ。

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