【渡辺薫&柏木集保「私たちはこう見た」 ユニコーンS】
渡辺 勝ち馬はここ6年連続で、のちにGⅠ馬となった出世レース。降雨の影響で好タイムが予想され、実際に1分34秒4はレースレコード。金星を射止めたスマッシャーの評価はどうかな?
柏木 脚抜きのいい馬場が合っていたのは間違いないでしょう。瞬発力が生きるドンピシャの流れでした。ただ、もろもろの条件が整っていたとはいえ、この時計で走れたのは能力のたまものですし、決して早熟血統でもありません。先々の活躍も当然、期待できると思います。
渡辺 前半4ハロンが45秒9。かなり先行馬が飛ばしたからな。それを踏まえれば2着に粘ったサヴァはたいしたものだ。今年の2戦(5、9着)があまりにもふがいなかったからノーマークにしてしまったが…。
柏木 返し馬でやけに良く見えました。外枠が功を奏したとはいえ、フロックではないでしょう。逆に人気の一角だったゲンパチフォルツァ(11着)はいかにも内枠が影響した感じです。
渡辺 残念だったのは柏木君の本命だったクリーンスレイト(5着)とオレの本命だったケイアイロベージ(3着)だ。スタート直後にラペルーズ(13着)が外にヨレて、大きな不利を食らってしまった。戦意を喪失してもおかしくない状況だったが、そこから上位に押し上げたのだから立派。ラペルーズ自身はまったく見せ場がなかったように、気の悪さは相変わらずだな。
柏木 クリーンとケイアイは酌量の余地があるということですね。私はクリーンを見放さないことにします(笑い)。
渡辺 ああ、それがいい。オレも今日は負けたが、ケイアイをほれ直したよ。これから一線級の馬に育っていくんじゃないかな。