おいしいスイカの選び方、追熟しないから買う時の見極めが大切!

今年もスーパーの店頭にならびはじめた夏の風物詩、スイカ。甘くてみずみずしくおいしいのはもちろん、夏バテ防止にも効果があるので、これからの季節にぴったりです。

ただ、丸いスイカは割ってみないと中身がわからないし、カットされていてもどれも同じような見た目をしているので、何を基準に選んだらいいのか迷ったことはありませんか。

そこで今回は、全国各地のブランドスイカを食べ歩いてきたスイカマニアの佐藤洸さんにおいしいスイカの選び方について聞きました。


夏バテ防止に効果抜群

「スイカには、豊富な水分と糖分、カリウム・カルシウムなどのミネラル分、ビタミンCをはじめとしたビタミン類が含まれているため、暑さや夏バテで疲れた身体にはうってつけです」と教えてくれたのは、ECサイト「あまいスイカ」を運営する佐藤洸さん。

中でもスイカに含まれるカリウムには、塩分の摂りすぎを調節したり、身体に溜まった余分な熱を逃してくれる利尿作用があり、体温調節がうまくいかなかったり、水分やミネラル不足によって引き起こされる夏バテに効果的だといいます。

おいしいスイカの選び方3つ

暑くて食欲のないときでも、水分が多く喉を通りやすいスイカ。追熟しないので、甘くておいしいスイカにありつけるかどうかは購入時にどれを選ぶかにかかっています。とはいえ、皮に覆われた丸いスイカは割ってみるまで中身がわかりません。佐藤さんにおいしいスイカを見分けるための3つのポイントを教えてもらいました。

(1)ツルやヘタの部分が緑色であること

「スイカは収穫してからしばらく経つと、ツルやヘタの部分が茶色くなり、新鮮な緑色が失われていきます。収穫後、スーパーや八百屋さんに届くまでの間、棚に並べられてから売れるまでの間にどんどん茶色くなり鮮度が失われていきます。ですので、ツルやヘタの部分が緑色かどうかで新鮮なスイカかどうかを見分けることができます」

(2)ツルの付け根がくぼみ、そのまわりが盛り上がっていること

「完熟したあまいスイカは、ツルの付け根がくぼみ、そのまわりが盛り上がっています。もし、ツルの付け根が盛り上がってないなら、まだ未熟なのでそっと戻しましょう」

(3)緑と黒のシマ模様の色がはっきりしていて、触ったときに凸凹を感じること

「スイカのシマ模様に注目しましょう。黒い部分が色濃くて、緑との境目がハッキリしている。触ってみると、緑色の部分が少し盛り上がっている。これは新鮮で甘味が強いという証拠です」

ちなみにスイカを叩いて音だけで熟し具合を判断するのは、農家の人でも至難の業だそうです。

カットスイカは2つの点に注目

ゴミが出ない、切らなくていいという手軽さや、食べ切れる量といった理由から、8分の1にカットされたものや、一口サイズにカットされたスイカを選ぶ人も多いのではないでしょうか。カットされたスイカは何を手がかりにおいしさを判断したらいいのか、その見分け方についても伝授してもらいました。

(1)種のまわりが少し空いているもの

「種のまわりに少し空洞があるものはしっかり完熟している証なので、そうでないものと比べると糖度が高いことが多いです」

(2)皮と実の境目の色がはっきりしているもの

「皮と実の境目の色がぼやけているものは収穫から時間が経っている証拠。境目の色がはっきりしているものを選びましょう。スイカは収穫時が最高においしい食べ物で、その後10日間くらいはおいしさが保たれますが、基本的には収穫から時が経つにつれておいしさが低下していきます」

冷やしすぎは禁物! 食べる何時間前に冷やす?

暑いとよく冷えたスイカが食べたくて、つい長時間冷蔵庫に入れてキンキンに冷やしてしまいがちですが、「実はあれ、良くないんです」と佐藤さん。「食べる1時間前に冷蔵庫に入れて冷やすことをおすすめしています。冷やしすぎるとおいしさや甘みを感じにくくなるからです」。スイカを一番おいしいと感じる温度は、8~10℃。冷蔵庫で1時間程度冷やすと、ちょうどそのくらいの状態になるそうです。

また、いつものスイカに飽きたらきな粉をかけるのが佐藤さんのおすすめだそう。

「好き嫌いは分かれますが、スイカにきな粉をかけるのは食べ合わせ的にもいいんです。スイカに多く含まれるシトルリンはそれだけでも血流を良くし代謝を活発にしてくれますが、きな粉に含まれるアルギニンと同時摂取することで、相乗効果が期待できます。スイカ400gに対してきな粉30gの配分が良いと言われています」

せっかく買うなら、完熟したあまいスイカが食べたいですよね。見分け方を身につければ、選ぶのも楽しくなりそうです。いつもの食事にスイカを上手く取り入れて、これから始まる暑い夏を乗り切ってみてはいかがでしょうか。

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