<レスリング>男子フリースタイルの全日本チームが長野・菅平で合宿スタート

 

 東京オリンピック代表の乙黒圭祐・拓斗兄弟(ともに自衛隊)を含む男子フリースタイルの全日本チームが6月21日、長野・菅平で合宿をスタート。標高1300メートルの高地で、体力トレーニングを中心に追い込み練習に入った。24日にはオリンピック前恒例とも言える根子岳(標高2207メートル)へ登り、雄大な景色をながめつつ必勝祈願を行う予定。

約3年ぶりに菅平合宿をスタートした全日本チーム=チーム提供

 1978年の世界選手権(メキシコ)前から断続的に実施してきた菅平合宿。2019年は日程が合わず、昨年はコロナのため活動が停止し、2018年以来、3年ぶりの合宿となった。

 井上謙二・男子フリースタイル強化委員長(自衛隊)は「オリンピック前の追い込みの合宿。しっかりと体力をつけさせたい」と話した。初日午後は軽いマットワークと菅平ダボス(高原)でのランニングで、体を高地にならし、初めて参加する選手に地理や地形を知ってもらう意味もあって軽めに終わった。2日目から徐々にあげていく。

 合宿の中日に行う根子岳登山は、タイムを競う年もあり、“普通人”なら1時間半~2時間かかる頂上までの登山道を、休みのないダッシュで突っ走り、1時間を切る選手もいるほど。今回は、オリンピックを前にしてけがの心配もあるので、競争ではなくマイペースに近い“登山”。同委員長は「所属の道場から離れ、気持ちのリフレッシュの意味もある」と、その効果を話す。

 コロナ対策として、通常は和室に3~4人が宿泊するケースもあるが、今回は1人1部屋。全員がPCR検査を受けて参加するなど、しっかりと対策をとっての合宿は、27日まで行われる。


《関連記事》

■2020年7月4日:【担当記者が見たレスリング(9)】“人と向き合う”からこそ感じられた取材空間、選手との距離を縮めた…菅家大輔(日刊スポーツ・元記者)

■2018年9月17日:長野・菅平で合宿の男子フリースタイル全日本チームが、2年連続で根子岳登山

■2009年7月26日:【特集】30年以上にわたって全日本チームを熱くサポート…菅平プリンスホテル・大久保寿広社長

■2008年7月16日:【特集】頂上を目指し、記者・カメラマンも登った…男子の全日本合宿で選手・マスコミ合同登山

 

© 公益財団法人日本レスリング協会