ゲレーロJr.はHRダービー不参加へ 後半戦への準備を優先する意向

「スポーツネット」のヘイゼル・メイによると、現在本塁打と打点の2部門でメジャートップ(本塁打はエンゼルスの大谷翔平とタイ)に立っているブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)は今年のホームラン・ダービーに出場しない意向を固めているようだ。メイは「ゲレーロJr.はコロラドで開催されるオールスター・ゲームに出場することを楽しみにしているが、ホームラン・ダービーには出場せず、後半戦に向けた気持ちの整理やリフレッシュのために時間を使いたいと考えているようだ」と伝えている。

現在22歳のゲレーロJr.はメジャー3年目の今季、大ブレイクを遂げ、ここまで70試合に出場して打率.337、23本塁打、59打点、出塁率.440、長打率.671、OPS1.111の好成績をマーク。本塁打と打点の2部門でメジャートップの成績を残しているだけでなく、打率もマイケル・ブラントリー(アストロズ)に次ぐリーグ2位の数字であり、2012年のミゲル・カブレラ(タイガース)以来となる三冠王を十分に狙える位置につけている。先日、ホームラン・ダービー出場の可能性を尋ねられた際には「ノーよりもイエスの可能性が高い」と話していたが、最終的には不参加という決断を下した。

ゲレーロJr.はメジャー1年目の2019年にホームラン・ダービーに出場しており、このときは1回戦でマット・チャップマン(アスレチックス)と対戦して29対13で圧勝。準決勝ではジョク・ピーダーソン(当時ドジャース・現カブス)と歴史に残る死闘を繰り広げて40対39で勝利し、決勝でピート・アロンゾ(メッツ)に惜しくも22対23で敗れたものの、強烈なインパクトを残した。1大会で記録した91本塁打はダントツのメジャー記録であり、1大会しか出場していないにもかかわらず、ホームラン・ダービー通算91本塁打は歴代2位タイの数字となっている。

2年前に惜しくも手が届かなかったホームラン・ダービー優勝よりも後半戦の戦いを優先することを選択したゲレーロJr.は、ア・リーグのMVP争いにおいて大谷の最大のライバルになると目されている。ゲレーロJr.の不参加により大谷がホームラン・ダービーを制する可能性は高まったと言えるが、MVP争いでは引き続き大谷の最大のライバルとして君臨することになりそうだ。

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