ホリプロ社長吠える!ピーターパン制作発表で強調した〝コロナ禍でのエンタメの意義〟

ホリプロ・堀義貴社長

否定派に〝ネバーランド〟は見えない――。

菅義偉首相は21日、東京五輪・パラリンピックの観客について、緊急事態宣言が発令された場合には無観客も辞さないと語った。政府は有観客を基本線に検討を重ねてきたが、無観客も視野にあると言及したのだ。

芸能界も興行の是非をめぐっていまだに頭を悩ませ続けている。決行に踏み切ったのが、大手芸能事務所ホリプロだ。

同プロ主催で、今年で上演40周年を迎えるミュージカル「ピーターパン」の制作発表が21日、都内で行われ、4度目のピーターパン役を務める女優・吉柳咲良(きりゅうさくら=17)らが出席。ホリプロの堀義貴社長(55)もあいさつした。

昨年は新型コロナウイルス感染拡大のため同公演は中止になっただけに、堀氏は「演劇の世界は(開催をめぐって)コロナと戦い続けている」と指摘。そのうえで「演劇は『不要不急』と言われたり、心ない人から『生きるのに必要ない』と言われたりしてきたけど、そういう人に〝ネバーランド〟は見えない」と作品にひっかけ、刺激的な言葉で強い意欲をにじませた。

もっとも昨年、ある舞台でクラスターが発生したのも事実だ。

「堀社長はコロナ禍の興行開催を模索し続けてきた一人です。ホリプロとしても、今作に向けて徹底的な対策をするよう。感染者ナシで完走できれば、成功のモデルケースになります」(ワイドショー関係者)

7月22日の東京の初演を皮切りに、神奈川→大阪→仙台とめぐり、8月29日の名古屋の千秋楽まで計5都市を回るが、開催時期は東京五輪、パラリンピックの期間と重なる。

感染者ゼロで〝ネバーランド〟が見られるのか、それとも…。東京五輪と同じ時期に、同舞台のコロナに対する壮大な挑戦も始まる。

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