品川ヒロシ 映画監督として再評価「基本に忠実な撮影手法」

映画界の評判も上々だ

お笑いコンビ「品川庄司」の品川ヒロシ(49)の監督としての手腕が評価されている。

21日、都内で自身が監督を務めた映画「リスタート」(7月9日北海道先行公開、16日全国公開)の再出発決起会イベントに出席。同作は、シンガー・ソングライターを目指し上京するも、実際には売れない地下アイドルの女性主人公を描く。

2019年にクラウドファンディングを実施し、700人からの支援を集めることに成功。イベントには支援に参加した人が招待された。品川は「僕に内緒で(相方の)庄司智春も出資してくれた。(特典は)一緒に写真を撮れる権。僕との写真は何千枚もあるのに、いいやつだ」と感謝の言葉を口にした。

品川がメガホンを取った映画としては「ドロップ」(09年)、「漫才ギャング」(11年)などが有名。吉本興業は07年に新たな才能を発掘しようと、吉本芸人が監督を務める「YOSHIMOTO DIRECTOR’S 100~100人が映画撮りました~」を企画したが、芸人を続けながら、ここまでコンスタントに監督業を続けているのは異例だ。映画関係者の話。

「実は品川は、あまり奇をてらわず撮影の基本に忠実で、映画界からの評価が高いんです。しかも普段から作品研究にも余念がない。今、スポンサーがなかなか集まらない中、クラウドファンディングを募ってでも作ろうとするのが、映画好きの何よりの証しでしょうね」

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、今回の映画も公開が大幅に延期された。それだけに品川は「けっこうお待たせしているなという罪悪感があった」「申し訳ないなと思い、長い間待っていただいてありがとうございます」と語った。待ちに待った新作の公開。品川本人が一番ワクワクしているかもしれない。

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