頭に受信機と信じる統合失調症の男、娘を探し続ける 「クリーン、シェーブン」25年ぶり公開

幻覚幻聴に悩まされながらも娘を探し続ける統合失調症の男を描いた映画「クリーン、シェーブン」が、1996年の初公開から25年ぶりに劇場公開されることが決まった。

「クリーン、シェーブン」は、撮影監督としてフレデリック・ワイズマンに師事し、ナショナルジオグラフィックやミュージックビデオで撮影を行ってきたロッジ・ケリガンが、1993年に発表した作品。娘を探し続ける統合失調症の男の姿を抑制されたトーンで映し出した哀しく陰鬱なサスペンスで、ロッジ・ケリガン監督が約3年を費やして完成させた。頭に受信機、指には送信機が埋め込まれていると信じているピーターを、「パルプ・フィクション」「ユージュアル・サスペクツ」のほか、近年では「テスラ エジソンが恐れた天才」にも出演しているピーター・グリーンが演じている。

スティーヴン・ソダーバーグ、ダーレン・アロノフスキー、ジョン・ウォーターズといった監督たちから表現性を絶賛された本作は、日本では1996年に劇場公開されたが、その後は見ることのできない幻の作品となっていた。

あわせて公開されたポスタービジュアルは、手作業で劇中の写真をコラージュした、主人公の混乱と不安を表現したデザインとなっている。

【作品情報】
クリーン、シェーブン
2021年8月27日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
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