川崎市長選、現職・福田氏が3選出馬へ 23日に正式表明

福田紀彦氏

 任期満了に伴う川崎市長選(10月10日告示、同24日投開票)で、現職の福田紀彦市長(49)が3選を目指して出馬する意向を固めたことが22日、分かった。

 23日の市議会第2回定例会本会議で正式表明する。

 福田氏は松沢成文前知事の衆院議員時代の秘書や県議を経て、2013年の市長選に無所属で立候補し、自民・民主・公明の3党推薦の元総務官僚と共産党推薦候補を破り初当選。17年は、いずれも無所属の新人で元市議と共産推薦の元教諭を抑え2選を果たした。

 1期目は、中学校の完全給食を実施。差別の根絶を目指す条例制定や認可保育所の整備拡充などを公約に掲げた2期目は、全国初となるヘイトスピーチに刑事罰を科す「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」を完全施行。認可保育所の整備なども進め、今年4月1日現在の待機児童は4年ぶりにゼロとなった。

 一方、財政健全化が大きな課題として残っているほか、若年層の流入を見据えた子育て施策の充実や脱炭素社会実現に向けた取り組み強化などが求められている。

 市内の各種団体幹部らでつくる政治団体「川崎の発展を考える会」(高橋章会長)が市政継続を求め、16日に出馬を要請していた。

 同市長選を巡っては、現時点で立候補表明者はいない。

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