ジョンソン・エンド・ジョンソン、遠隔手術指導プログラムの提供を開始

台湾の医師が遠隔で指導し千葉大学病院で手術

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社メディカル カンパニー(以下、ジョンソン・エンド・ジョンソン)は、オンラインシステムを使った遠隔手術指導プログラムの提供を開始しました。

このプログラムは2021年4月27日に千葉大学医学部附属病院(以下、千葉大学病院)呼吸器外科で実施された胸腔鏡手術で、有用性と実効性が実証されました。

今回の手術は、肺がんの治療においてより患者の負担の少ない単孔式胸腔鏡手術で行われ、執刀経験が豊富な台湾のLiu Chia-Chuan医師と、千葉大学病院の手術室をオンラインでつなぎ、Liu医師の遠隔指導のもと、千葉大学病院では初となる単孔式胸腔鏡手術での手術を成功させました。

遠隔指導プログラムには、映像通信システムと、指導医の紹介を含めた教育ソリューションの有償提供が含まれます。システムの活用により、移動を伴うことなく遠隔地にいる経験豊富な医師による手術への立ち会いや指導が可能となります。

ほぼリアルタイムで視覚的には影響がない指導が可能

この遠隔手術指導プログラムの特色としては、まず、ほぼリアルタイムでの遠隔指導が可能であることが挙げられます。最先端の動画圧縮技術を採用することによって、既存の院内ネットワーク環境下、または同社が提供するwifiシステムの環境下でも、視覚的には影響がない、ほぼリアルタイムでの指導が可能になりました。

オンラインによりPC画面で手術を確認する指導医は、執刀医に対し、アノテーション(術野映像への手書き)によって指導します。アノテーションの方法は2種類あり、共有されている画像や映像に、ペンで画面に直接書き込むものと、指導医の手を机上に置き、上からカメラで映した画像や、実際の手の動きをAR化した映像を、共有されている画面に重ねて指示する方法です。

今回の千葉大学病院のプログラムでは、PC画像にペンで直接書き込む方式で実施しました。

そして患者側のメリットとしては、高度な手技をもつ医師の立ち合いが、場所を限定せず可能であることが挙げられます。

プログラムはあらゆる分野での手術に適応可能で、日本国内のみならず国外にも広く展開可能であるため、同社ではこのシステムの提供開始をきっかけに、世界の医療技術の向上スピードが加速することにもつながる可能性があると考えています。

(画像はプレスリリースより)

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