【東京五輪】アルコール販売禁止に海外メディア「祝福を奪われ歓声も抱擁もない」

五輪会場でのアルコール販売禁止が決まった

7月23日開幕の東京五輪に向けて組織委員会は23日にアルコールの販売を禁止すると発表した。新型コロナウイルス猛威が収まらない中、飲酒の影響による感染拡大も懸念されるため、安全面が最優先された。

英紙「ガーディアン」によると「スポンサーの圧力を受けた」組織委員会は当初、大会会場でのアルコール販売に関してて「検討中」としていたものの、非常事態宣言が明けた東京では引き続き、飲酒制限を含めた厳しい規制があることから批判が噴出したため「国民の抗議を受けて会場での酒類販売を許可する計画を断念せざるを得なくなった」という。

五輪に向けては、無観客開催を求める医療専門家の意見を無視し、入場者数を各会場の50%、最大1万人とする有観客を決定した上でスポンサーや各競技団体関係者を含めないとしたことを海外メディアは疑問視。同紙も日本の報道を引用し、主催者サイドを「無責任」と報じていたが、アルコール禁止も自主的な判断ではなく世論の声に押された格好とあって、その姿勢が問われそうだ。

その一方、フランスメディア「LCI」は厳しい観戦マナーと合わせて「東京オリンピックの観客はお祝いを奪われてアルコールも抱擁も歓声もない」とし「『パンデミックオリンピック』は観客のために新しい非常に厳格な規則を発表した」とし「組織委の橋本聖子委員長は安全に運営するためには〝お祭り気分を取り除く必要がある〟と述べた」と伝えた。

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