【MLB】粘着物質取り締まりで一触即発 敵将の疑いにシャーザー激高「服だって脱ぐ」

審判団の検査に納得のいかない表情のナショナルズのマックス・シャーザー【写真:AP】

「筋金入りの愚か者でない限りは今日何か使おうとは思わない」

■ナショナルズ 3ー2 フィリーズ(日本時間23日・フィラデルフィア)

21日(日本時間22日)に始まったMLBの粘着物質の取り締まり。早速、波紋を呼んでいるこの取り締まりだが、22日(同23日)に行われたナショナルズとフィリーズの試合で一触即発の事態を巻き起こした。

登板した投手には必ず1回以上、審判団からの検査が行われる。先発投手は初回終了時だけでなく、複数回の検査が実施されることもある。この試合で先発したナショナルズのマックス・シャーザーは初回終了時、3回終了時に検査を受け、何の問題も見つからなかった。

だが、4回途中、フィリーズのジョー・ジラルディ監督が審判団に右腕の髪を調べるように要求。なんとシャーザーに対して、3回目の検査が実施されることになった。これにシャーザーは苛立ちを露わに。歩み寄る審判団に対してベルトを緩め、ズボンまで脱ごうとした。

MLB公式サイトによると、シャーザーは試合後に「『(疑わしいものは)何もない、調べたいだけ調べてごらんよ。望むなら服だって脱ぐよ。潔白さ』という感じだね」と振り返ったという。そして「アンテナの感度がこれだけ上がっている中で、筋金入りの愚か者でない限りは今日何か使おうとは思わないよ」とも語ったという。

ジラルディ監督「私に対して何か言っていたコーチが気に障った」

一方で、再検査を要求したジラルディ監督は「マックスのことは長いこと見ている。殿堂入りは間違いないだろう。しかし今夜彼がしていたように、髪を触るような仕草は一度も見たことがなかった。だから私には疑わしく見えた」とコメント。右腕が髪の毛を触る仕草に疑念を抱いたという。

さらに、このあとにもハプニングが。5回を投げ終えたシャーザーはフィリーズベンチを睨み、さらにグローブと帽子を掲げて相手ベンチに見せつける行動に。これに対し、ジラルディ監督はベンチから飛び出して猛抗議。通算40度目となる退場処分を食らった。

ジラルディ監督は「私はナショナルズに対して挑んだわけではない。私に対して何か言っていたコーチが目に入った。それが気に障った」と激高した理由を説明した。試合は3-2でナショナルズの勝利に終わったものの、なんとも後味の悪い試合だった。

【動画】シャーザー激高で一触即発… ジラルディ監督が退場になる一部始終

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(Full-Count編集部)

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