【東京五輪】再抽選実施でチケットホルダーの心中複雑「もっと前から払い戻しを行っていれば」

チケットの再抽選について説明する東京五輪・パラリンピック組織委員会の鈴木秀紀マーケティング局次長(代表撮影)

東京五輪・パラリンピック組織委員会は23日、観客上限数の決定に伴って一部の観戦チケットの再抽選を実施すると発表したが、チケットホルダーの胸中は複雑だ。

再抽選となった野球のチケットを持つ男性は「報道を見る限り、観戦を断念している人も結構いる。もっと前から払い戻しを行っていれば、再抽選の倍率が低くなったのでは。再抽選のあとに払い戻しをして空いた席の再販売はないのに」と不満げに語り「一般席のチケットとプラチナチケットだったら、少しでも利益を得られるプラチナチケットの所有者の方が優先されるのではないか」と懸念した。

新型コロナウイルス禍での大会運営になることから、観客制限そのものには理解を示している。それでも、せっかくチケットを手に入れていただけに「再抽選に外れた場合、何か記念品を贈呈することはできないのか。せっかくなので何か思い出や形に残るものが欲しい」と納得がいかない部分もあるようだ。

その一方で、東京都は23日、新たに619人がコロナに感染したと発表。約1か月ぶりに新規感染者が600人を上回った。この男性は地方から観戦に訪れる予定だが「そもそも感染者が多い関東に行くのは怖い」と不安も口にするなど複雑な胸中をのぞかせた。

再抽選の結果は7月6日未明に公式サイトで公表されるが、チケットホルダーのやきもきはまだまだ続きそうだ。

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