【東京五輪】ドタバタ劇余波で開催立候補都市が将来激減

東京五輪のドタバタ劇は立候補都市激減につながりそうだ

カナダ公共放送局「CBC」が、東京五輪のドタバタ劇が今後の五輪存続に深刻な危機を及ぼすと指摘した。

同局は「2回目の東京五輪の開催により、今後の五輪活動に長期的な被害が及ぶ」としたうえで「これは祝祭のないパーティーになる。全体的な財政と宣伝の大失敗は、五輪開催に再び入札しようとする世界中の国々の動機づけを確実に減らすだろう」と指摘した。

新型コロナ禍という特殊な状況下にあるとはいえ、今回の東京五輪を巡る一連の騒動により国際オリンピック委員会(IOC)や五輪開催における様々な〝暗部〟がクローズアップされた。開催費用は膨らむ一方で国民を苦しめ、それを〝搾取〟する〝五輪貴族〟の存在も多くの批判を浴びている。五輪は開催国の国民にとって敵視される存在となり、スポンサーにも大きなマイナス影響が出ている。

東京五輪を巡るこうした否定的な要因により、今後新たに開催地として立候補する都市が激減することになるというわけだ。「IOCは(世論との)戦いに勝ったが〝欠損した〟商品を提供する。IOCと日本政府は新型コロナ対策ですべてが順調に進んでいると言い、十分にうまくいって彼らの決定を正当化できるようにしている。それで逃げきるだろう」。

来日したばかりのウガンダ選手団で感染者が相次ぐなど早くも東京五輪初の感染爆発が危惧される中でも、大会主催者は〝安心・安全〟を強弁し続けて何が何でも開催を強行しようとしている。その後は知ったことではないとの無責任な姿勢に、同局は疑問を投げかけた。

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