<レスリング>ロシアのオリンピック代表候補が明暗…セルゲイ・エメリンは敗れる

 

1階級上で最後の実戦練習を終えた57kg級世界チャンピオンのザウール・ウグエフ(ロシア)

 国内大会だけでなく、国際大会の成績も加味して決定されるロシアの東京オリンピック代表。男子フリースタイルはイタリア、男子グレコローマンはトルコとイタリアで大会に出場。明暗を分け、階級によっては誰が東京に来るか混沌としてきた。

 男子フリースタイルの「サッサリ国際大会」(18~19日、イタリア)には、2018・19年57kg級世界チャンピオンのザウール・ウグエフが61kg級に、2019年65kg級世界王者のガジムラド・ラシドフが70kg級に、2018・19年74kg級のザウルベク・シダコフが同級に出場。いずれも優勝した(61kg級は出場2選手、70kg級は出場3選手と少なかった)。

 当初は97kg級世界チャンピオンのアブデュラシド・サデュラエフも出場予定だったが、かぜのため出発直前に取りやめたという。サデュラエフは今月の「アリ・アリエフ国際大会」に出場することが伝えられている。

 男子グレコローマンで「ベービ・エムレ&ハミト・カプラン国際大会」(18~20日、トルコ・イスタンブール)に出場した60kg級のセルゲイ・エメリン(2019年世界選手権決勝で文田健一郎に敗れる)は、1回戦で2019年アジア選手権10位のメフルダド・マルダニ(イラン)に1-2で黒星。敗者復活戦に回れなかった。エメリンの国内のライバル、ステパン・マリャニャンは「サッサリ国際大会」の63kg級で優勝している。

 「ベービ・エムレ&ハミト・カプラン国際大会」の77kg級では、3月の欧州予選で出場枠を取ったアレクサンドル・チェヒルキンが準決勝で負傷棄権し、優勝を逃した。同級は今月12~13日の「ジオルコウスキ国際大会」(ポーランド)で2019年世界選手権72kg級優勝のアブイアジド・マンチアゴが優勝している。

 67kg級のアルテム・スルコフ(2018年世界王者・2019年世界2位)、97kg級のムサ・エブロエフ(2018・19年世界王者)は優勝した。

 

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