乃木坂46・松村沙友理が繰り返した「人に頼る」ことの重要性 スキャンダルで痛感

最後まで駆け抜けた

「乃木坂46」1期生の松村沙友理(28)が23日、横浜アリーナで卒業コンサートを開催。約10年のアイドル人生を涙で振り返った。長きにわたり、中心メンバーとして人気グループをけん引してきた。順風満帆な活動ではなかったからこそ、周囲の支えを誰よりも痛感していたからこそ、何度も感謝を口にした姿があった。

松村は2011年8月に乃木坂46の1期生オーディションに合格。デビューしてから27作全てのシングルで選抜入りした。

白石麻衣(昨年10月卒業)、橋本奈々未さん(17年2月に卒業し、芸能界引退)とともにファンからは「御三家」と呼ばれ、結成当初からグループをけん引し、15年3月からファッション誌「CanCam」の専属モデルに抜てきされるなど、ソロとしても活躍していた。

アンコール後、ピンクのドレス姿で登場。卒業スピーチで家族らに感謝し、ファンには「つらいこともたくさんあったけど、やめないで頑張ろうと思えたのはファンの皆さんのおかげです」と涙で続けた。

メンバーには「みんなに心から幸せになってほしい。嫌なこと、つらいことたくさんあるかもしれないけど、周りの人の声を聞いて、自分1人で悩まないで。ちゃんと導いてくれる人がいるので、頼りにしてみんなで乃木坂46を楽しんでもらえたら」とメッセージ。〝メンバーを頼る〟ことの大切さを訴えたが、自身の経験も関係しているという。

「松村は過去にスキャンダルを報じられてしまったことがある。当時、松村はアイドル活動への悩みを抱えていたこともあり、白石をはじめ多くのメンバーが『なぜ相談してくれなかったのか?』などと松村に訴え、話し合いを重ねながら信頼関係を築いてきた。だからこそ、松村はメンバーの大切さが痛いほど分かっていて、卒業スピーチで後輩たちにも伝えたのでは」(出版関係者)

マイナス思考であることを自覚し「私なんて…」と後ろ向きになることも多かったというが、人への気遣いは人一倍だ。

ぶりっ子キャラで勘違いされることはあったが、自身の卒業コンサート直前にした円陣でも「久しぶりのファンの方を前にした有観客のコンサート。私の卒業コンサートだけど、みんな全員が主役だと思っている。ライブをぜひ楽しんでもらえたら!」などと笑顔でお願いしていたという。

卒業スピーチでも、特に身近で支えてきたマネジャーに「たくさん迷惑をかけた」と何度も謝罪し、感謝を口にした。

「人気があるグループになればなるほど、勘違いしてしまうメンバーも出てくるが、松村さんは今も腰が低いし、天狗になることはないでしょうね。卒業後はもちろんシビアに実力が試されることになるが、周囲に支えてくれるスタッフが現れるでしょうし、白石ら卒業生たちも強い味方になるはず」とはテレビ局関係者。

卒業記念写真集「次、いつ会える?」を発売する7月13日をもって、乃木坂46から卒業する。今後はソロのタレントとして、バラエティー、ドラマ、モデルなどマルチに活動する予定だ。

すでに松村は公開中の「映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット」に出演。7月13日スタートするドラマ「プロミス・シンデレラ」(TBS系)では、老舗旅館に務める仲居・坂村まひろ役を演じる。

様々な分野で活躍を見せる乃木坂OG勢に続きそうだ。

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