西武は田中将攻略も4ー6逆転負け 辻監督「点を取られなかったらいけたでしょ」

辻監督

西武は23日の楽天戦(メットライフ)に4―6と逆転負け。借金生活に転落した4月24日以降、5度目の〝貯金チャレンジ〟も叶わず再び借金1を背負った。

先発のルーキー・佐々木が初回に2失点するも、打線は楽天のベテランエース・田中将を4回までに7安打4得点と攻略し4―3と逆転に成功。松本航が8回無失点の好投で勝利した前日22日の勢いで連勝の流れを作った。

しかし、7回、5番手・渡邊勇が四球から招いた一死一、三塁のピンチから岡島に右中間2点適時三塁打で逆転を許すと、8回にも6番手・森脇が失点を許し勝負は決してしまった。

辻監督は「よく粘って低めのボールを見極めながら(田中将に)球数をあれだけ(6回111球)投げさせていい攻撃ができたと思う。(4回までの4得点は)十分、上出来だと思います」と攻撃陣を称えながら、敗因について「追加点? それよりも点を取られなかったらいけたでしょう」と味方の援護点以上の失点で主導権を手放した投手陣に言及した。

プロ初先発で4回8安打3失点の佐々木について「やっぱりテンポが悪かったね。苦しいのよ。ボール、ボールとなって2ボールとなると真っ直ぐでストライクを取りに行ってそれを打たれる。それが全て。カウントが悪い時でも変化球でストライクをポンと取れるだけのコントロールをつけないといけない。一生懸命投げているのは分かるけど、余裕がなかった」とコメント。

7回に逆転を許した3年目・渡邊勇には「一死から(浅村への)四球は嫌な予感がした。浅村に本塁打を打たれていたら1点で終わっていたかもしれない。やっぱり四球を出すとこうなるので、打たれてもいいから攻めて行ってくれたらと思うんだけどね」とそれぞれの課題を指摘した。

今季もここまでチーム防御率3・98はリーグワーストの指定席。首脳陣、バッテリー陣が目指す3点台に留まってはいるが、奪った得点数以上の失点を投手陣が吐き出す課題がクリアされていかなければ、いい勝ち方が次につながっていかない。

25日からは破竹の11連勝と波に乗る首位・オリックスと敵地で3連戦に挑む。五輪ブレイク前の最初の山場をどう乗り越えるかが西武の今後の試金石となる。

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