サッカーの欧州選手権第13日(23日=日本時間24日)、E組のスペインはスロバキアに5―0と大勝し、今大会初勝利。1勝2分けの勝ち点5として、2位で決勝トーナメント進出を決めた。
1次リーグ2試合を終えて2分け。流れるような攻撃が影をひそめていたスペインだったが、土壇場で歯車がガッチリかみ合った。前半9分にVAR検証の末に獲得したPKはFWモラタが失敗して嫌な空気に包まれたが、30分にMFサラビアの強烈なシュートがGKドゥーブラシカのオウンゴールを誘って先制点をつかんだ。
前半終了間際に加点し、後半11分に3点目。勢いが止まらないスペインは22分、途中出場のFWフェラン・トーレス(マンチェスター・シティー)が右足ヒールで流し込んで4点目を挙げると、26分には相手のオウンゴールで終止符を打った。
2戦目までエンジンがかからなかったスペインには悲観論も絶えなかった。中でも元オランダ代表FWラファエル・ファンデルファールト氏(38)が「スペインには決定的なパスを出す方法を知っている選手がいない。(母国オランダと決勝トーナメントで)対戦することを願っている」と発言。これに対し、スペイン代表MFコケ(29=アトレチコ・マドリード)は「その言葉は忘れないぞ。(ファンデルファールト氏は)イニエスタの横に写っているだけの人だろ。これからどうなるか見てみようじゃないか」と反撃した。
ファンデルファールト氏は、MFアンドレス・イニエスタ(神戸)のゴールで決着した2010年南アフリカW杯決勝で途中出場。イニエスタの写真は代表チームの練習場に飾ってあるという。そこに一緒に写り込んでいるのが同氏。スペイン代表の選手たちにとっては〝その程度〟の認識しかない人物からの批判とあって、舌戦の様相を呈していた。
これまでのうっぷんを晴らすような大勝劇にファンデルファールト氏はどんな言葉を発するのか。