日本のウェブコミック市場、韓国系アプリのシェアが7割超に

韓国のウェブコミック(ウェブトゥーン)が日本市場を席巻している。

韓国の有力経済紙である毎日経済新聞は22日、モバイル市場分析機関App Annieの調査データをもとに、今年1〜5月の日本の漫画アプリの売上高において、ピッコマ(カカオジャパン運営)が全体の49.79%、LINE漫画(LINE・ネイバー)21.70%、その他28.51%となったとし、「韓国のウェブコミックが、米国のコミック(Comic)と日本のマンガに次いで世界の漫画市場の中核選手となっている」と報じた。

同紙によると、全世界の漫画市場は年間15兆ウォン(約1.47兆円)規模で、このうち、日本が5兆7000億ウォン(約5570億円)を占めると推定される。このうち約52%(2兆9640億ウォン=約2900億円)がデジタル漫画市場とされる。

韓国のネイバーとカカオは2000年代初頭、PCの画面に合わせてマウスでスクロールを縦に異動させながら読むウェプ漫画サービスを開始した。この「縦スク方式」が2010年代初頭から普及したスマートフォンでもそのまま踏襲され、世界でスタンダードになりつつある。また、アマチュア作家でも、自分の作品をオンライン上に公開して良い評価を受ければ連載を実現できるオープン形式も韓国系ウェブコミックの競争力につながった。

ネイバーは今年、6億ドルを投じて、世界最大のウェブ小説プラットフォーム「Wattpad」の株式100%を取得した。Wattpadは9400万人のユーザーを抱えている。ネイバーウェプトォーンは7200万人のユーザーがいる。

カカオエンターテイメントも海外ウェプ漫画プラットフォームの米Tapasとモバイル特化英語小説プラットフォームの米Radishを買収する。

(参考記事:「カカオジャパン、韓国ウェブ漫画を積極発掘…ピッコマ経由で世界へ」)
(参考記事:「カカオジャパンの日本上場が秒読みか…企業価値1兆円予想」)
(参考記事:「カカオが北米の小説と漫画プラットフォーム各社を買収…103億円投入」)

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