前日好機凡退の鷹・柳田が雪辱の2発大暴れ!「令和の怪物」沈め主砲の意地

佐々木朗(右)から6回、2打点目となる適時打を放った柳田

初対決の怪物を主砲が粉砕した。ソフトバンクは24日のロッテ戦(ZOZOマリン)に7―2で逆転勝ち。2勝1分けの負けなしで、3カードぶりに勝ち越した。文句なしのヒーローは、鷹が誇る稀代のスラッガーだ。

NPB最強打者が洗礼を浴びせた。ソフトバンク・柳田悠岐外野手(32)が〝怪物狩り〟の一発を放った。「令和の怪物」と称される佐々木朗希投手(19)と初対戦。初回二死、初球153㌔の真っすぐを左中間席中段まで運んだ。

捕手・田村の内角要求の球が、逆球となったところを逃さなかった。「コンパクトにいくことだけを考えて打席に入りました」。本塁打を確信させる打球音に観客席はどよめき、右打者が引っ張ったような打球がスタンドに着弾すると、そのどよめきはさらに大きくなった。前日は好機で倒れるなど無安打に終わり、悔しさを押し殺した鷹の絶対的主砲。2試合ぶりの17号は、野球ファンの記憶に残る衝撃的な一発となった。

これだけでは終わらない。2回以降、佐々木朗の前に4イニング連続で三者凡退に封じられ、嫌な空気が漂い始めた6回だ。三森の適時三塁打で同点に追いつき、勝ち越しのチャンスで巡ってきた第3打席。カウント1―2からの5球目、高く浮いたフォークをコンパクトなスイングで中堅に弾き返した。「チャンスだったので必死に食らいついて打ちにいきました」。佐々木朗、相手ベンチがガクッと肩を落とす殊勲打だった。3―2の9回にはリードを広げる18号ソロ。先制弾、勝ち越し打、最後は締めの一発とどれも効果的だった。

打線が主砲のバットで「令和の怪物」を粉砕すると、先発の武田も粘りの投球で応えた。初回に先頭からの連続四死球が絡んで2失点。不安定な立ち上がりだったが、2回以降は辛抱して7回二死までマウンドに立ち続けた。甲斐のリードにも助けられ、先月18日以来となる4試合ぶりの4勝目を手にした。

千葉―仙台―大阪と続く長距離連続遠征で好スタートを切ったホークス。上昇ムードがさらに強まってきた。

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