新品ブランドアイテムが80%オフ! 今注目の「オフプライスストア」とは?

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。「フラトピ!」のコーナーでは、衣類の大量廃棄をなくす取り組みを取材しました。

◆新品が驚異の80%オフ…オフプライスストアとは?

日本で1年間に売れ残る衣服は15億着以上。衣類の大量廃棄が環境問題になっているなか、それを解決するためのうれしいサービスを行うお店が、注目を集めています。

その1つが、東京・町田市にある「Luck・Rack ミーナ町田店」。こちらは一見、普通の洋服店ですが、驚くべきはその価格。国内外300以上のブランド、3万点以上のアイテムのほとんどが最大80%オフで購入でき、しかもその全てが新品です。

なぜそれが可能なのかというと、運営元の株式会社ゲオクリア・川辺雅之社長は「シーズンを過ぎてしまったものや多く作り過ぎてしまったものを通常よりも安価で仕入れ、その分お買い得な価格で提供している」と解説。

在庫品を大量に仕入れ、安く販売するこうしたお店は「オフプライスストア」と呼ばれています。

在庫品を安く販売するお店には「アウトレット」もありますが、両者の違いは、アウトレットが自社ブランドの商品だけを扱うことが多いのに対し、オフプライスストアはさまざまなブランドから仕入れているため商品が豊富。

川辺社長は「必ずものには価値があるので、もう一度価格を見直し、必要とする人に届けることができる、それがオフプライスストア」と言います。

オフプライスストアは他にもあり、東京・錦糸町にある「Colors カラーズ 丸井錦糸町店」は店内にある商品の多くが1.000円前後で販売され、もちろんそれらは全て新品。

さらに、毎週水曜日には商品の一斉値引きも行われます。売れ残った商品を週に一度値下げしていき、最終的には100円の商品も。なぜここまで安くするのかといえば、「廃棄ゼロ、全く廃棄がないことを目指している」と運営元・株式会社Shoichiの浦井春樹さん。

◆洋服を回収し、新たな洋服に再生する「BRING」

取材したキャスターの田中陽南は、これまでこういった形態のお店があることを知らなかったと言い、「こういうリユースに自分が関わる形があることが驚きでした」と感想を述べ、新品を安く入手できることを歓迎。なお、なかにはブランドイメージを守るためにタグをカットして売っているブランドなどもあるそうです。

キャスターの堀潤は、メーカーにとっても廃棄がしづらい時代なので、リユース市場に還元することで廃棄目標もある程度達成されていると推測。タレントで起業家の加藤ジーナさんは、「ブランドイメージにとってもプラスになるところもある」と同意しつつ、値下げした後の問題点を懸念して「ちょっと難しいところ」と話します。

◆回収BOXで衣類をリサイクル 再生繊維を使った商品開発も

オフプライスストア以外にも衣服の廃棄を減らす取り組みは行われており、その1つが衣類専用回収ボックス「BRING」。これは、三越伊勢丹や高島屋、GU、無印良品などに設置されているもので、いらなくなった洋服を回収しているのですが、穴の開いたものや汚れたものでもOK。

回収された服は人の手でポリエステル100%のものだけ選別され、それらを特殊な液体のタンクに入れドロドロに。そして、工場内の配管を通る間に異物や色素が取り除かれ、最終的には真っ白なポリエステル樹脂に生まれ変わり、それを使ってまた新たな洋服が作られます。

堀は、その生まれ変わった洋服を実際に触れ、「再生繊維と聞くとゴワゴワしていて、硬いのかなと思ったが、柔らかくて気持ちいい」とビックリ。このリサイクル商品は、現在「BRING」の公式サイトで販売されており、「プレゼントなどにもいいかもしれない」と堀。「セレクトショップでは一時期、水筒とかがたくさん売っていて、それは『これが今、一番価値があるから』と贈答用になっていた。リユースの服もそういう価値が出るかも」と期待します。

加藤さんも衣類の大量廃棄の改善に取り組んでおり、廃棄される布からオリジナル商品を再生し販売する事業「miss♡gina」のほか、持ち主が分かる古着のオンラインショップ「whooose」を運営。顔が見える古着販売について加藤さんは「誰が着ていたか分かれば、もう少し購買意欲につながると思う」と話し、新たな価値を見出していました。

※この番組の記事一覧を見る

<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

© TOKYO MX