小池知事不在の東京都会議で 専門家が「再拡大の予兆」懸念

新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。6月24日に開かれた東京都の会議で、専門家は感染の増加傾向を指摘し「再拡大の予兆が見られる」と懸念を示しました。

都内でこの日新たに確認された新型コロナ感染者は570人で、5日連続で前週の同じ曜日の人数を上回っています。23日にはおよそ1カ月ぶりに600人を上回る619人の新たな感染者が確認され、新規感染者数の6月24日までの1週間平均は、前週と比べておよそ14%増えています。

増加傾向が鮮明となる中、都庁で行われた感染状況の分析会議は、東京都のコロナ対策本部の本部長である小池知事が過労による静養のため欠席する中で行われました。会議で国立国際医療研究センター/国際感染症センターの大曲貴夫センター長は「増加比は前々回80.3%、前回の96.6%から、今回111.1%へと2週続けて大きく上昇している。感染再拡大の予兆が見られる。感染性の高い変異株の影響等を踏まえると、第3波を超える急激な感染拡大の可能性がある」と話しました。また、東京都医学総合研究所の西田淳志センター長は、都内の繁華街の人出が増え、4月の緊急事態宣言が出される直前の水準にまで戻りつつあるというデータを示し、今後、感染者が急増する恐れがあると指摘しました。

会議の後、静養している小池知事の代理を務める多羅尾副知事は、知事の静養中も万全のコロナ対策を取っていくと話しました。一方、記者から今の知事の様子について問われましたが、多羅尾副知事は現状には触れませんでした。

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