木材高騰「ウッドショック」栃木県内も 異例の5割高、争奪戦に

県内の木材共販所における平均販売価格の推移

 森林組合が出荷した木材を競りで販売する栃木県内3カ所の木材共販所で5月、住宅の柱などに使われるスギやヒノキ材の平均販売価格が前年同月比で約5割高になったことが24日までに分かった。「ウッドショック」と呼ばれる世界的な木材不足により、国産材の需要が拡大し争奪戦になっているためだ。県産材は特に引き合いが強く、品質をPRする好機ととらえる見方もある一方、既存の流通経路への影響の懸念は大きい。

 県森林組合連合会が公表する鹿沼と大田原、矢板の3共販所の平均販売価格をみると、5月は柱材になるスギが1万6330円、ヒノキの柱材は2万1390円、土台材は2万3990円。同連合会によると、これらは約20年前の価格水準。例年は需要が落ちる時期のため、ここまでの高騰は異例だという。

© 株式会社下野新聞社