【インタビュー】「NOICながさき」開設 長総大理事長、学長、センター長に聞く

センター開設の意義を語る(左から)立石理事長、池上学長、藤原センター長=長崎総合科学大

 オープンイノベーションセンター開設の意義と今後の方向性について、長崎総合科学大の立石暁理事長、池上国広学長、藤原章センター長に聞いた。

 -オープンイノベーションセンターと地域との関係性は。

 立石理事長 昨年秋の「長崎サミット」が本県でのオープンイノベーションの拠点化を打ち出したことを受けて、地域社会に貢献しようと、本学の魅力を反映させた基本構想を策定した。ポストコロナを見据えて、ものづくりを中心とした産学官連携に地域との連携を加えることで、新しい価値を創造し、人口流出が続く本県の地域課題の解決に結び付けたい。
 池上学長 大学教育と研究の成果を地域に還元するという動きを強め、広くしていくのがセンターの役割。すでに地域課題をテーマにした複数の研究が始まっており、学生と市民が双方向で活性化につなげたい。起業家精神にあふれた学生の育成をはじめ、素粒子や海洋再生エネルギーなどのトップレベルの研究成果を地域社会に還元するため、企業を巻き込んだ研究グループを発足させたい。

 -今後の展開は。
 藤原センター長 地方創生の担い手としての本学の存在意義は大きくなってきた。70年の歴史を踏まえ、理工系の強みを生かした世界的研究の追求と同時に、地域に入り込み対話を積み重ねながら、産官学金連携を加速させ、学生と一緒に解決策を創り上げる。地域コミュニティーに深く根差し具体的に素早く行動することで、他のオープンイノベーションとの差別化を図っていく。

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