韓国イーマートが3,365億円でイーベイコリアを買収 ECシェアでクーパン抜く 株価も上昇

韓国の新世界グループ(Shinsegae Group/신세계그룹)傘下のスーパー大手「イーマート」(emart/이마트)は24日、米電子商取引大手のイーベイ本社が保有するイーベイコリアの株式80.01%を約3兆4,400億ウォン(約3,365億円)で取得する契約を締結すると発表した。

韓国電子商取引市場のシェアはNAVER(ネイバー)が18%、クーパンが13%、イーベイコリアが12%と推定されている。イーマートは3%だったが、イーベイコリアを買収すると15%となり、一気に業界2位に浮上する。

上記報道を受け、25日の韓国の株式市場では、午前9時30分現在、イーマートは前日より3.50%上昇となる16万2,500ウォンで取引された。親会社の新世界も1.44%上昇した。

三星証券は25日、イーマートのイーベイコリア買収はイーマートの株価に肯定的に作用すると評価し、目標株価を20万5000ウォンで維持している。

パク・ウンギョン三星証券研究員はこの日発表した投資レポートにおいて、「長期的には50兆ウォン(約4.9兆円)に達するイーマートとイーベイコリアの圧倒的な取引代金をベースに、Eマートが大規模な物流投資を断行し、本格的なシナジーの創出と競争力の向上をもたらすことと期待される」と分析した。

パク研究員は、「今回のM&Aの相乗効果を懐疑的に見る見方が多数をなすことは事実」としつつ、「しかし、今回のM&Aがイーマートによる今後の積極的なEコマースへの投資の宣言と同じだという点で、現在のオーマートとイーベイコリアの状態のみを切り取って相乗効果を論じることは、無意味だと思う」と語った。

(参考記事:「「クーパン日本法人が幹部ふくむ現地スタッフ採用開始」韓国紙報じる」)
(参考記事:「「第二のクーパン」韓国カーリー社が約200億円投資受託か…「IPO前の意図的な企業価値引き上げ」との見方も」)
(参考記事:「韓国ファッションEC大手が国内同業を328億円で買収…海外展開加速か」)

(構成:KOREA ECONOMICS編集部)

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