小此木氏が閣僚辞任「無責任の指摘免れず」 横浜市長選へ異例の転身

辞表提出後、閣議後会見に臨んだ小此木八郎氏=25日午前、内閣府

 任期満了に伴う横浜市長選(8月8日告示、22日投開票)を巡り、出馬を表明している小此木八郎国家公安委員長兼内閣府特命担当相(56)=衆院神奈川3区、自民党=が25日、閣僚の辞表を提出し、受理された。

 小此木氏は同日午前の閣議後会見で、「無責任の指摘を免れないが、市長選に力を傾ける」と述べた。

 現職閣僚の首長選への転身は異例。菅義偉首相(神奈川2区)は後任の人事に自民党の棚橋泰文行政改革推進本部長を充てる方向で調整に入った。菅政権発足後、閣僚の辞任は五輪相から東京五輪・パラリンピック組織委員会会長に転じた橋本聖子氏に続き2人目。

 小此木氏は「私自身の政治判断ではあるが、皆さんの理解を得るための努力をしていかなければならない」と述べた。出馬の判断には横浜港の関係者や家族ら周囲に「一切相談しなかった」と明らかにした。

 小此木氏は同日午後にも自身の出馬について会見を開く方向で調整している。今後、出馬に向けた準備を本格化させるとみられる。

 小此木氏は今月19日に地元の県議や市議らを集めた会合で出馬の意向を伝達。その際に、市が進めているカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の横浜港・山下ふ頭への誘致に反対する方針を明かしたという。

 22日の閣議後会見で出馬の意向を明らかにしていた。

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