さよならドレミファインバータ――京急がお別れイベント実施へ 台紙を開くと音が鳴る記念乗車券や特別イベント列車運行など

「歌う電車」として親しまれる新1000形

京急グループは2021年6月25日、「ドレミファインバータ」「歌う電車」として親しまれる電車が2021年夏に「歌い終える」ことを記念し、各種イベントを実施すると発表した。

歌うような音を出すのは、振動によるノイズ(磁励音)を音階に聞こえるよう調整した、ドイツ・シーメンス社製のインバータだ。京急電鉄創立100周年にあたる1998(平成10)年に導入された2100形や、2002年から導入が始まった1000形(一次車、二次車)などがこれを搭載し、歌う電車となった。

京急においては、シーメンス社製のインバータは2008年からの車両更新により順次取り替えられ、「歌う電車」もその数を減らしていった。そうして最後に残った1編成も、間もなく歌うのをやめる。

京急グループは「沿線にハーモニーを奏で”歌い続け”てきた『鳴車(めいしゃ)』を、いつまでも記憶に残るよう、運行最終日まで、そして”歌い終えた”後もお楽しみいただけるよう取り組みます」としている。

「さよならドレミファインバータ♪記念乗車券」

記念乗車券 ※イメージ

記念乗車券台紙を開くと「あの音」が鳴る……そんな特別仕様の記念乗車券が発売される。

発売日時は2021年7月10日、京急蒲田駅に改札外特設カウンターを設置し、限定5,000セット発売する。価格は1セット2,000円。

「品川駅から950円区間」「京急久里浜駅から800円区間」「三崎口駅から250円区間」のD型硬券が3枚封入されている。有効期間は2021年7月10日~12月31日まで。

乗車券は現金のみで購入でき、その場で三角くじを引いた方の中から、当たりが出た15組30名を特別貸し切りイベント列車「ありがとうドレミファインバータ♪」へ招待する。

サウンドプラレール「京急新1000形(アルミ車)」販売

自宅でドレミファインバータの音を楽しめる「サウンドプラレール」も発売する。

価格は3,200円。2021年7月10日の京急蒲田駅 改札外特設会場(7時~)やオンラインショップ「おとどけいきゅう」(同日10時~)で発売するほか、翌日以降京急グッズショップなどの一部店舗でも取り扱う。

発売個数は9,000個。京急電鉄によれば新1000形をモチーフにしたサウンドプラレールを発売するのは今回が初めて。

特別貸切イベント列車「ありがとうドレミファインバータ♪」運行

2021年7月18日、品川駅から久里浜工場へ向かう特別貸切イベント列車を運行する。久里浜工場ではハーモニーを奏でるインバータの音を楽しむ鑑賞会や車両撮影会を実施するという。

先述の記念乗車券購入者特典の15組30名のほか、170名を募集。京急百貨店COTONOWAで6月26日10時~7月11日20時にかけて募集販売を行う。

販売価格は中学生以上の大人が3,300円、子どもが2,200円。京急百貨店COTONOWA会員限定で先着順で販売する。満席の場合はキャンセル待ちで受付が可能。詳細は京急百貨店COTONOWAホームページに掲載されている。

鉄道チャンネル編集部
(画像:京急電鉄)

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