〝31人大宴会〟報道は渡りに船か ユーチューバー「謝罪動画」恒例化の功罪

関根りさは謝罪文を発表した

緊急事態宣言下での〝大宴会〟がバレた人気ユーチューバーたちが続々と謝罪に追い込まれている。

「文春オンライン」が報じたもので、今月18日に総勢31人のユーチューバーが集まり、深夜3時までドンチャン騒ぎしていたという。

参加者はチャンネル登録者415万人の「水溜りボンド」トミーをはじめ、237万人の「しばなんチャンネル」あやなん、217万人の「ボンボンTV」りっちゃん 、205万人の「コムドット」の3人など、売れっ子ユーチューバーがズラリ。この日はあやなんの誕生日会だったそうだが、多くが泥酔し、路上喫煙や立ちションなど、マナー面でも問題視されることになった。

一報を受けて、大手ユーチューバー事務所の「UUUM」は24日に謝罪文を発表。参加したクリエイターを厳重注意した。

「所属する『水溜りボンド』は東京五輪でコカ・コーラのアンバサダーに就任しています。即刻謝罪しましたが、果たしてどうなるか」とは代理店関係者。

参加者の中には看護士からユーチューバーに転身した関根りさもいた。彼女もまた自身のツイッターで「本来ならば、この時期の開催は見送るべきだと言えなかったことが一社会人として恥ずべく行為であったと深く反省しております」と謝罪したが、ネット上では「医療従事者の気持ちが分からないのか」と批判が殺到している。

他方で、ユーチューバーの定番コンテンツには「謝罪動画」がある。何らかの不祥事を起こした際、スーツ姿で画面の前に現れ、反省の言葉を並べる〝恒例行事〟で、動画のサムネイル的にも映えることから重宝されている。

案の定、今回の報道に乗じてフザけた謝罪動画をアップしたのは、登録者113万人を誇る「ヘラヘラ三銃士」さおりんだ。「謝罪。この度は申し訳ございませんでした。」と題した動画を公開し、過去に熱愛発覚で丸坊主にした某AKBメンバーを彷彿とさせるサムネイルで、文春記事に掲載された自らの写真を載せるなど悪ノリしている。

ユーチューバー業界に精通する人物は「これを一番恐れていました」と語った上で「今回のスキャンダルが〝渡りに船〟になってしまうのではないか。結局不祥事を起こしても謝罪して終わり。何なら動画で再生回数を稼げる。どうしても罪の意識が希薄になってしまんですよね。ユーチューブ全体でペナルティーなりを考えていかないと、同じことが繰り返されると思います」と話す。謝罪自体が〝軽く〟思えてしまう部分もある。

テレビの地上波などに比べるとまだまだ規制が少ないユーチューブ業界。それが魅力でもある半面、モラル崩壊を助長しかねない。

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