京急の「歌う電車」、今夏「引退」へ 最後の1編成が「歌い納め」 音鳴る記念切符、7月に発売

「歌う電車」として親しまれる新1000形

 「ドレミファインバーター」と親しまれている京浜急行電鉄(横浜市西区)の車両が、この夏「引退」する。

 発車時に音階を奏でる「歌う電車」として親しまれてきたが、機器の更新により最後の1編成が「歌い終える」という。

 歌う電車は、京急創立100周年となる1998年に登場した2100形電車が最初。同社によると、発車時のモーターのノイズ音が耳障りにならないよう、モーターを制御する機器のメーカーが遊び心で特徴的な音階を奏でるようにしたといい、その後登場した新1000形にも取り入れられた。

 しかし2008年以降、新たな別の機器への入れ替えが進み、現在は新1000形1編成を残すのみとなっていた。

 京急は歌う電車の「引退」を機に、記念切符の発売や貸し切り列車イベントを開催する。記念切符は7月10日から5千セット(1セット2千円)を京急蒲田駅で発売する。台紙を開けると、ドレミファインバーターの音が鳴る。

 貸し切り列車は、7月18日に品川駅~久里浜工場を運行する。

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