コロナワクチン訪問接種 中頭病院が沖縄市内の高齢者施設で実施

 【沖縄】沖縄市の中頭病院(下地勉院長)は22日から、市内の高齢者入居施設に医師や看護師が出向き新型コロナワクチンを接種する「訪問接種」を始めた。ワクチン接種を実施する沖縄市は、市が会場を設けて行う集団接種、かかりつけ病院などで行う個別接種に加え、訪問接種を導入してワクチン接種を加速する計画。

 常駐医や嘱託医がいない高齢者施設に対し、市が仲介して医師や看護師を派遣して集団接種する手法を導入し、中頭病院が運用を始めた。

 市のワクチンプロジェクトチームによると、市内で常駐医や嘱託医がいない高齢者入居施設は約20カ所ある。接種の代理予約や付き添いができる家族などがいない利用者もいるため、医療スタッフを施設に派遣する訪問接種を設定した。

 22日は中頭病院の医師や看護師ら6人が市登川と市美里の高齢者入所施設2カ所で訪問接種をした。施設の利用者や職員108人が接種を受けた。中頭病院は「高齢者施設では介護やコミュニケーションなどで利用者との距離が近く感染が広がりやすい。クラスターや重症化を防ぐために接種を加速させる」としている。

 中頭病院によると、この他に同病院で個別接種を受けた人は24日時点で795人、延べ911回。

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