松浦鉄道 3期連続赤字 乗客数は過去最少 3月期決算

 松浦鉄道(MR、長崎県佐世保市)が25日発表した2021年3月期決算は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う乗客数の減少を受け、純損益は725万円の赤字(前期は1151万円の赤字)だった。赤字は3期連続。沿線自治体などからのコロナ対策給付金1億4千万円を特別利益に計上し、赤字幅は縮小した。
 営業収益は前期比20.1%減の6億632万円(うち旅客運輸収入は5億1201万円)。乗客数は同18.7%減の225万3千人で、1987年の開業以来、過去最少だった。
 営業費用は同4.7%増の8億9648万円。役員報酬や社員賞与の削減で人件費を抑え、軽油代は単価下落で減少したが、修繕費や昨年3月に導入したICカード乗車券「nimoca(ニモカ)」の関連費用が増加した。
 今里晴樹社長は22年3月期の見通しについて「ワクチン接種が進み、10月ごろから乗客数が回復すると予想している」と述べ、秋に「レストラン列車」などのイベントを計画していることを明らかにした。


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