自民・冨岡氏 不出馬表明 衆院選長崎1区 後任候補は公募で決定

古賀会長(奥)との面会後、報道陣に不出馬の理由を述べる冨岡氏=長崎市江戸町、自民党県連

 次期衆院選に長崎1区から立候補予定だった自民党の冨岡勉衆院議員(72)=比例九州、4期目=は25日、党県連会長の古賀友一郎参院議員らと面会し、正式に出馬しない意向を伝えた。県連は後任候補を公募で決める。今月中に選考基準やスケジュールをまとめ、7月初旬から募集、同月中の選定を目指す。
 冨岡氏は同日、県連幹事長の山本啓介県議にも不出馬の意向を伝えた。
 冨岡氏は前回2017年の衆院選長崎1区で、希望の党(当時)新人候補だった国民民主党の西岡秀子衆院議員(57)=1期目=に約1万票差で敗れ、比例で復活当選していた。今回も出馬予定だったが、比例候補を原則73歳未満とする党内規の「定年制」に抵触する。
 長崎市江戸町の党県連で古賀会長との面会後、冨岡氏は報道陣に「1番は7月4日の(73歳の)誕生日を境に比例復活(当選)ができなくなること」と不出馬の理由を説明。「世代交代」の必要性も挙げた。
 今月21日に市内で報道陣の取材に応じた際、7月以降の党などの情勢調査で厳しい結果が出た場合、出馬を見送る可能性を示唆していた。急な決断について「(自身が出ない場合に)早い段階で後任候補を出すことが1区にとって好ましいと判断した」とし、「(公募で)誰が選ばれようとも全力で支え、応援していく」と述べた。
 古賀会長は取材に対し「もっと活躍してほしいという(慰留の)気持ちは伝えたが、本人の意志が強かった」と話した。県連と党長崎支部は25日、後任候補を公募で決める方針を確認した。
 冨岡氏は05年の衆院選で初当選し、文部科学・内閣府副大臣、衆院文部科学委員長、衆院厚生労働委員長などを歴任した。
 長崎1区には西岡氏のほか、共産新人の安江綾子氏(44)が立候補を予定している。

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