フレディ亡きあとも続く日本とクイーンの絆、限定ベスト盤とサマソニ出演

バンドの結成50周年を記念して毎週1本ずつ全50本の動画が公開されているクイーンのビデオシリーズ「Queen The Greatest」の第15弾のエピソードが公開された。

前回の第14弾に続き、今回の動画も日本とクイーンとの絆について。両者の関係は、1970年代から80年代にかけてのジャパン・ツアーを通じてしっかりと確立された。その後クイーンは、2005年にポール・ロジャースを迎えて再来日し、2014年にはアダム・ランバートを迎えて日本に舞い戻った。

<動画:Queenと日本: Part 2 - クイーンマニア (エピソード15)>

クイーンの音楽は、90年代から21世紀にかけて日本で愛され続けている。多くのテレビCMで楽曲が使われたり、2004年に放送された木村拓哉主演のドラマ『プライド』の挿入歌としてクイーンの楽曲が使用されたことで音楽ファン以外にも人気が再燃し、日本限定のベスト・アルバム『Queen Jewels』が発売された。このアルバムは100万枚以上の売り上げを記録し、「I Was Born To Love You」も洋楽シングルチャートで1位を獲得した。

2014年には、日本最大級のロックフェス「サマーソニック」のヘッドライナーとして出演。クイーンは日本で最も人気のある外国人バンドとしての地位を確立した。そのサマーソニックでは、クイーン+アダム・ランバートが日本で人気のある「I Was Born To Love You」を演奏している。クイーンの長年の友人であるプロモーターの宇都宮カズは動画の中でこう語る。

「サマーソニックは、グラストンベリーや夏の音楽フェスティバルの最大級の野外ライブのようなもので、大阪と東京で開催しました。私は何度も何度もサマソニを見てきましたが、ファンやレコード会社の人たちを含め、誰と話しても、おそらく20年くらいのサマソニの歴史の中で、最大のヘッドライナー・アクトだったと言えると思います」

クイーン+アダム・ランバートは、昨年1月にも日本を訪れ、4回のアリーナ公演で13万2,000人を動員し、ソールドアウトにするなど、日本での人気とファンの愛は今も続いている。宇都宮カズはこう語る。

「日本のファンが彼らを愛していたとしても、クイーンがそのような愛を返していなければ、彼らは日本でここまで大きくならなかったでしょう。そして、それは文化の相互尊重、人々の相互尊重であり、最高の歌によって結ばれているのだと思います」

今回公開された動画は、ブライアン・メイが観客に向かって挨拶して「手をとりあって」を演奏するシーンで締めくくられる。「これはみなさんのための特別なものです」とMCをした後でギターを弾く。その観客の喜びの声から、クイーンと日本の絆が今も変わらずに続いていることがわかるだろう。

Written By Tim Peacock

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