カターレ、今治と引き分け 後半、追い付くも逆転ならず

富山-今治 後半31分、同点ゴールを決める田中=県総合運動公園陸上競技場

 明治安田J3第13節は26日、各地で5試合が行われ、カターレ富山はホームの県総合運動公園陸上競技場で今治に1-1で引き分けた。通算成績は6勝4分け2敗で勝ち点22。順位は暫定4位に落とした。

 富山は序盤から、右サイドのMF音泉を中心に今治ゴールに迫ったが、得点できなかった。前半36分には、ペナルティーエリア手前からのフリーキックを頭で合わせられ、先制された。

 0-1で迎えた後半31分、途中投入されたMF田中佑が後方からのクロスをヘッドで決めて同点に追い付いた。攻め込む時間帯もあり、後半終了間際にはコーナーキックからDF林堂が合わせたが、ネットを揺らすことはできなかった。

 滑川市出身のMF松岡がJリーグデビューした。

 次節は7月3日に県総合運動公園陸上競技場で岩手と戦う。

■堅守に攻めあぐねる  同点に追い付くのが精いっぱいだった。カターレは今季5戦で9得点を挙げ、いまだに無敗のホーム戦で、今治の堅守に攻めあぐねた。石崎信弘監督は「いいチャンスもあったが、同点に終わって残念」と唇をかんだ。

 立ち上がりは両サイドから見せ場をつくり、押し気味に進めたが、前半途中から相手が中央を固め、パスコースを消してくるのに苦戦した。ボールの出しどころがなく、いい形で奪っても横パスか後ろに下げることが多くなり、速攻のチャンスを生かせなかった。

 第11節の熊本戦からここ3試合で2分け1敗と勝利がない。実力のある相手との対戦が続いているが、序盤の好調を支えた人数を掛けた迫力ある攻撃が見られなくなっている。MF花井も「より攻撃の質を上げていかないとこの先は難しい」と認める。

 ただ、選手は同点で満足せず、逆転を目指して全員が最後まで走り続けた。前半戦残り2試合で、暫定4位と上位に位置する。再び首位に戻るためにも、勝負強さが求められる。(南貴大)

富山 1 - 1 今治  0 (前半) 1  1 (後半) 0

▽得点 【今】36分 原田 【富】76分 田中 ▽交代 【富】61分 吉平→高橋    70分 音泉→田中    70分 姫野→末木    84分 大野→松岡 【今】70分 橋本→玉城    79分 有間→島村    79分 山田→駒野    85分 東家→宮尾 ▽警告 【富】23分 戸根    86分 林堂 【今】78分 オスカル リントン ▽シュート 【富】7【今】7 ▽観衆 2438人

【富山】 GK 1 西部 洋平 DF 4 戸根 一誓 DF 19 柳下 大樹 DF 23 林堂 眞 MF 10 花井 聖 MF 13 安藤 由翔 MF 17 姫野 宥弥 MF 20 音泉 翔眞 MF 22 椎名 伸志 FW 9 大野 耀平 FW 27 吉平 翼

控えメンバー GK 31 齋藤 和希 DF 39 鈴木 翔登 MF 15 松岡 大智 MF 16 末木 裕也 MF 50 田中 佑昌 MF 6 碓井 鉄平 FW 8 高橋 駿太

【今治】 GK 1 修行 智仁 DF 42 原田 亘 DF 2 チョン ハンチョル DF 17 オスカル リントン DF 22 上原 拓郎 MF 7 山田 貴文 MF 27 橋本 英郎 MF 25 楠美 圭史 MF 10 有間 潤 FW 18 東家 聡樹 FW 11 バルデマール

控えメンバー GK 31 岡田 慎司 DF 13 市原 亮太 DF 3 駒野 友一 MF 19 島村 拓弥 MF 6 宮尾 孝一 MF 8 玉城 峻吾 FW 30 武井 成豪

富山-今治 後半31分、同点ゴールを決めチームメートと抱き合う田中(右)
富山-今治 後半、ヒールパスを送る高橋
富山-今治 後半、ゴール前に攻め込む柳下
富山-今治 後半、ヘッドでゴールを狙う安藤
富山-今治 試合終了間際、相手ゴールに迫る松岡(左)
今治と引き分け、サポーターにあいさつする富山の選手たち

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