幽霊や花火 秦野で夏を味わう浮世絵企画展 歌川作品など展示

江戸の夏をテーマに37作品が並ぶ企画展=はだの浮世絵ギャラリー

 花火見物や幽霊を怖がる光景など、江戸の庶民の夏を描いた浮世絵を通じて納涼気分を味わってもらおうと、神奈川県秦野市平沢の市立図書館内「はだの浮世絵ギャラリー」で企画展「江戸の夏」が開かれている。7月4日まで。入場無料。

 ギャラリーには、朝顔をあしらった着物の女性が屋形船から花火を楽しむ三代歌川豊国と二代歌川広重合作の「江戸自慢三十六興 両こく大花火」や、白い着物姿の幽霊を描いた三代歌川豊国の「見立三十六歌撰之内 藤原敏行朝臣 累の亡魂」など37枚を展示。

 いずれの題材も現代に引き継がれている伝統の夏の過ごし方ばかり。市文化振興課の担当者は「怪談話や花火など、暑い夜の過ごし方は今も昔も変わらない。江戸っ子の涼を感じる姿を見て皆さんにも涼んでほしい」と話している。

 午前9時~午後7時(火曜日は同5時まで)。月曜日は休室。

© 株式会社神奈川新聞社