新車価格299万円! トヨタ 新型ハリアーのベースグレード「S」は、ヤリスクロスにちょい足しで買える衝撃の価格設定だ

トヨタのプレミアムSUV「ハリアー」が2020年6月17日にフルモデルチェンジを実施してから、早くも1年が経過した。グレードによっては半年以上の納車待ちを伴うほど、相変わらずの大人気ぶりである。質感の高さやスタイリッシュなデザインなど、新型ハリアーの魅力は様々だが、ベースグレード「S」の299万円という価格も衝撃的だった。果たしてこの「S」は狙い目なのだろうか。改めてこのベースグレードについて考えてみよう。

トヨタ 新型ハリアー S(ボディカラー:ダークブルーマイカ)[2020年6月17日発売] [Photo:トヨタ自動車]

ベース、中間、上級のシンプルな3グレードで構成されるトヨタ 新型ハリアー

ベースグレード「ハリアー S」, 最上級グレード「ハリアー Z“Leather Package”」
ベースグレード「ハリアー S」, 最上級グレード「ハリアー Z“Leather Package”」

新型ハリアーは、ベーシック、中間、上級と3つのシンプルなグレードで構成されている。全てのグレードで2リッターガソリンと2.5リッターハイブリッドの2タイプを設定し、FFと4WD(ハイブリッドはE-Four)の駆動方式を選ぶことが出来るようになっている。

価格は、ベーシックな「S」は299万円~380万円(価格は消費税込、以下同)。中間の「G」は341万円~422万円だ。そして最上級「Z」は393万円~474万円となっている。ベーシックと上級では価格差も100万円にも及んでいるのだから凄い。

なおGとZには、本革内装の“Leather Package”(+30万円)も用意される。

ヤリスクロスの最上級版に40万円足すだけで買える新型ハリアー「S」

画像はトヨタ自動車の公式サイトより

そこで改めて驚かされるのは、ベーシックな「S」グレードの価格設定だ。2リッター・FFの最も安いモデルで299万円である。

同じトヨタのコンパクトSUV「ヤリスクロス」の最上級グレード「Z HYBRID」(FF)の価格は258万4000円だから、40万円も足せば高級車ハリアーが手に入ることになる。もちろん先代(3代目)ハリアーもベースグレードは300万4000円から買えたが、フルモデルチェンジを期にプラットフォームを一新し、標準装備の先進運転支援機能「Toyota Safety Sense」も大幅に充実した。

299万円の「ハリアー S」は先代ハリアーよりも「値下げ」といってもいいくらいのバーゲンプライスだった

トヨタ 新型ハリアー S

新型ハリアーは、ベースグレードのSにも、プリクラッシュセーフティやレーントレーシングアシスト、全車速追従機能付レーダークルーズコントロールが備わっている。後方接近を知らせるリアクロストラフィックオートブレーキとブランドスポットモニターや、新型ハリアーでトヨタ初装備となった前後方録画機能付デジタルインナーミラーも、メーカーオプションで追加することも可能だから、後付け出来ない安全機能についてグレード間の格差はほとんどない。

新型ハリアー Sの299万円という設定は、実質的には先代モデルよりも値下げと言っても良いくらいのバーゲン価格なのである。

リセールが高いハリアーはサブスクや残価設定ローンで買うのにも向いている

, トヨタ 新型ハリアー Sの内装
, トヨタ 新型ハリアー Sの内装

もちろんSグレードは本革内装もないし、センターディスプレイは最上級版の12.3インチではなく8インチだ。しかしディプレイオーディオなのでスマホさえあれば問題なく使用出来る。そもそも数年前までなら8インチでも贅沢過ぎる装備だった。写真で見てもらえばわかるように、内装の質感も全く問題はない。

ボディカラーによっても印象が随分と違って見える新型ハリアー

近年は「KINTO(キント)」に代表される頭金なしの月々定額で乗れるサブスク(サブスクリプションサービス)や、残価設定ローンなど毎月の負担額を減らして乗る方法も増えた。特にハリアーは、リセールバリュー(数年後に売却する際の評価額)も高く、こうした買い方にも向いているから、積極的に活用したい。

販売店に聞けば、こうした新しいクルマの買い方についても詳しく教えてくれるから、気軽にお店に寄って相談してみるのが良いだろう。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:TOYOTA]

© 株式会社MOTA