洋食レストラン サンセール 〜 昔ながらの手づくりの味を大事に。気軽に楽しめる洋食がたくさん!

洋食は好きですか?

ハンバーグや海老(エビ)フライ、ステーキ、カツ、オムライス……。
年配のかたから子供まで、洋食は世代を問わず親しまれていますよね。

おなじみの洋食が気軽に食べられる店が、福山市街地あります。

それが「洋食レストラン サンセール(以下、サンセール)」です。

ジューシーなハンバーグ、肉のうまみが楽しめるステーキ、サクサクとした衣のカツ・フライ。
さらにプリッとした食感の極太の海老フライ。

サラダもスープも野菜がタップリで、食べごたえのあるセットメニューが魅力です。

しかも、どれも店主が手づくりの味にこだわってつくっています。

サンセールの魅力やおいしさの秘密を、深掘りしていきましょう。

サンセールは船町商店街にある”町の洋食レストラン”

サンセールは、2020年(令和2年)にオープンした洋食レストランです。

福山市中心市街地にある船町商店街(JOYふなまち商店街)にあります。

商店街を歩いていると目に留まる、ちょっとおしゃれな洋風の一軒家のような建物がサンセールの店舗です。

ちょうど、お好み焼店「はっせい 船町店。」の斜め前あたり。

サンセールの営業時間はランチタイム(午前11時30分~午後3時・ラストオーダー 午後2時)とディナータイム(午後5時30分~午後9時・ラストオーダー 午後8時)にわかれ、ディナータイムは予約のみの営業になります。

店内はおしゃれな落ち着いた雰囲気で、とても居心地のよい空間です。

カウンター席と4人がけのテーブル席
奥のスペースには、3人がけと4人がけのテーブル席

また個室も1室ありました。

個室は6人がけのテーブル席

店内は完全禁煙です。

喫煙する場合は店の外でしましょう。
入口の横に灰皿があります。

サンセールのメニュー

価格は消費税込。2023年(令和5年)12月時点の情報

サンセールのメニューは、おおまかに分けると以下のとおりです。

  • ランチセットメニュー
  • ディナーアラカルトメニュー(単品料理)
  • ディナーセットメニュー
  • ドリンク類
人気のランチセットメニュー

ランチセットの各メニューは、不定期に内容が変更になります

ランチのうち「平日限定」はリーズナブルで充実した料理が楽しめ、好評です。

過去には「和牛ハンバーグ」や「ローストビーフ」「チキン南蛮」「ポークヒレカツ」などが、平日限定として登場したこともあります。

ABCセットは、いずれも常時あるメニューです。

人気のハンバーグハラミステーキポークヒレカツなどに、サンセール自慢のエビフライともう一品をセットにしたものです。

ほかに2種類のランチセットと、お子さまセットがありました。

つづいて、ディナーメニューを紹介。

ディナー営業は、予約のみとなります

ディナーでは、アラカルトが充実しています。

ディナーのアラカルト(単品料理)メニュー

前菜やスープ類から、肉料理、パスタ、ピザ、ごはんものなど、種類はとても豊富です。

また、ディナーのセットメニューもあります。

ディナーのセットメニュー

セットメニューも種類は多いです。

ディナーセットではメイン料理にスープとサラダ、ライスまたはパン、ソフトクリームが付きます。

ドリンクメニュー

セットは、ごはんをつけるかパンをつけるかを選べます。

ただしランチのセットでは、パンを選ぶ場合プラス100円です。

セットのごはん(大盛)
セットのパン

ごはんは、なんと大盛が無料です。

またセットにつくスープやサラダは、内容が不定期に変わります。

なおサンセールでは、テイクアウトも可能です。

テイクアウトする場合は、事前に予約をしてください。

おすすめ料理の紹介

紹介するセットメニューの内容は、2021年(令和3年)の取材時点のものです。
セットの内容は不定期に変更になりますので、紹介した内容と異なる場合があります。

たくさんあるサンセールのメニューのなかから、おすすめのものを紹介しましょう。

「Aセット」はハンバーグと海老フライを中心としたセット

ランチで一番人気の「Aセット」(1,600円)。
内容は不定期に変わります

取材時のAセットの内容はハンバーグ海老フライがつき、さらにカニクリームコロッケお魚フライかを選べるというもの。

取材時のお魚フライは、アジフライでした。

ほかにセットにつくのはサラダスープドリンクごはんパンです。
この日のスープは、野菜中心の具だくさんなミネストローネ。

取材時、ハンバーグソースは和風で、お魚フライ(アジフライ)とごはんを大盛で選びました。

和風ソースのハンバーグ

ハンバーグはジューシーで、切ると肉汁が染み出てきます。

食べると、肉のうま味が広がり、そこへ和風ソースのサッパリとした甘味とトロッとしたなめらかさが絡んできます。

さらにダイコンおろしのサッパリとした味わいとみずみずしさ、ネギの風味と食感が加わりました。

なお以前、デミグラスソースのハンバーグも食べたことがあります。

デミグラスソースのハンバーグ (過去の訪問時に撮影)

デミグラスソースのコクのある甘さが、ハンバーグの味わいとよく合いました。

そしてハンバーグとともに注目なのが、海老フライです!

巨大な海老フライ

とても太くて大きな海老フライで、驚きました。

海老フライは、プリプリっとした弾力のある食感。
エビのうま味と風味が濃厚に感じられます。

衣もサクサクッとしていて、とても香ばしいです。

私が今まで食べた海老フライのなかで、もっともおいしいと感じられるほどでした。

「Bセット」はハラミステーキと海老フライを中心としたセット

過去の訪問時に撮影

ランチでAセットにならび人気なのが「Bセット」(1,800円)。
内容は不定期に変わります

撮影時のBセットの内容は、ハラミステーキ海老フライがつき、さらにカニクリームコロッケお魚フライかを選べるという内容でした。

そしてサラダスープドリンクごはんパンがつくという内容です。
この日のスープは、野菜タップリのミネストローネ。

私はごはんを大盛で、カニクリームコロッケを選んでみました。
ステーキの焼き具合は、ミディアム。

表面はきれいな茶色の焦げ加減 (過去の訪問時に撮影)
中はキレイな紅色 (過去の訪問時に撮影)

ハラミステーキは焼かれた香ばしさと、肉のモッチリとした弾力のある食感ともに肉のうま味と甘味が味わえます。

そこへ甘みのあるソースの味わいと香辛料の風味も加わり、ごはんがドンドン進むおいしさです。

Aセットと同じく、極太の海老フライがついています。

過去の訪問時に撮影

おいしくて食べごたえのある海老フライは、何度食べてもおいしいです。

「国産牛ヒレステーキ+国産カツレツセット」は人気の肉料理が両方楽しめる

過去の訪問時に撮影

2021年の訪問時のランチメニューには、A・B・Cセット以外のメニューとして「国産牛ヒレステーキ+国産カツレツセット」(1,800円)がありました。

牛ステーキに豚のカツレツという、牛肉と豚肉の人気メニューがどちらも楽しめる豪華な内容です。

国産牛ヒレステーキと国産カツレツに、サラダとスープ、ごはんかパンがつきます。
この日のスープは、オニオンスープです。

注文時は、パンを選びました。
またステーキの焼き具合は、レアです。

ステーキは、厚めの肉上にネギとダイコンおろしとソースがかかる (過去の訪問時に撮影)
レアなので中はきれいな紅色 (過去の訪問時に撮影)

食べるとジュワッと肉汁が染みだし、モチモチとした弾力のある食感とともにうまみが口の中に広がります。

適度なコショウの風味とソースのサッパリとした甘み、ダイコンおろしやネギのみずみずしさなどが加わり、アッサリと肉を楽しめました。

ポークカツレツにはデミグラスソースがかかる (過去の訪問時に撮影)
カツレツの肉は厚みがある (過去の訪問時に撮影)

食べると、衣はサクサクッとしたよい食感で、とても香ばしいです。
厚みのある肉は食べごたえがあり、肉のうまみが楽しめました。

そこへ、適度にかかったソースの甘みも加わります。

添えられたマスタードも加えると、ピリリとした辛みがアクセントになり、おいしさが倍増しました。

「ハラミステーキ+海老フライ」セットは肉をシッカリ楽しめる

過去の訪問時に撮影

ディナーメニューの内容は、不定期に変わります

取材時のディナーセットメニューから「ハラミステーキ+海老フライ」(2,600円)のセットを紹介。

ハラミステーキに海老フライ、さらにスープとサラダ、ごはんかパンのほか、デザートにミニソフトクリームがつきます。

この日のスープは、具だくさんのクラムチャウダーでした。

ハラミステーキの量は150グラムで、ランチのハラミステーキよりもボリュームがあって食べごたえがあります。

過去の訪問時に撮影

「肉をもっと味わいたい!」という人におすすめです。

牛ハラミステーキ(150グラム)」のみのセットメニュー(2,000円)もあります。

「大山鶏チキン南蛮」のセットはプリプリの鶏肉がポイント

過去の訪問時に撮影

ディナーセットメニューの「チキン南蛮」(1,700円)も人気があります。

チキン南蛮にスープとサラダ、ごはんかパン、デザートにミニソフトクリームがつきます。
この日のスープは、具だくさんのクラムチャウダーでした。

鶏肉は、弾力のあるプニプニとした食感でジューシー。

過去の訪問時に撮影

そして甘酢ダレの甘くほのかに酸味のある味わいと、タップリかかったタルタルソースのまろやかな甘味ととろみが絡み、とてもおいしい。

一切れが大ぶりで、とても食べごたえのあるチキン南蛮です。

食べごたえがあっておいしそうな洋食がそろうサンセール。

店主の山岸拓也(やまぎし たくや)さんに話を聞きました。

サンセールの店主・山岸 拓也さんにインタビュー

食べごたえがあっておいしそうな洋食がそろう洋食レストラン サンセール

店主の山岸拓也(やまぎし たくや)さんに開業の経緯やこだわり、今後の展望などの話を聞きました。

インタビューは2021年6月の初回取材時に行った内容を掲載しています。

フランス料理をはじめ、さまざまな飲食店を経験

──開業の経緯を知りたい。

山岸(敬称略)──

もともと今サンセールがある場所は、2020年夏頃までワインダイニングの店がありました。

実は、私はそのワインダイニングで料理長として働いていたんですよ。

ワインダイニングが閉店することになったとき、店舗の家主のかたから私に「店を引き継いで、続けてほしい」とお願いされたんです。

新型コロナウイルス感染症が猛威をふるっている最中でしたから、開業すべきかどうかかなり悩みました。

私は料理の世界で長年働いてきて、いつか自分の店を持ちたいという夢を持っていたんです。
せっかくのチャンスですので、ぜひ生かしたいという気持ちが芽生えてきました。

またコロナ禍だからこそ、求められているものもあるだろうとも思い、店を開くことを決意したんです。

こうして2020年(令和2年)10月、サンセールをオープンしました。

──ワインダイニングで働く以前は?

山岸──

子供のころからちょこちょこ料理をしていて、料理の世界を目指すキッカケになったのは学生時代のアルバイト。

福山の喫茶店で働いていて、料理の世界に興味を持ったんです。
卒業後、そのままその喫茶店に就職しました。

やがてフランス料理の世界にあこがれを抱くようになり、喫茶店の社長の紹介で広島市内のフランス料理店に転職しました。

その後はしばらくフランス料理の世界で働き、複数のフランス料理店やホテルのレストランで経験を積んでいます。

また、福山でステーキ店や居酒屋などでも働きました。
本場・フランスのレストランでも、研修という形で働きましたよ。

やがて、かつて働いていた店の同僚に声をかけていただいて、ワインダイニングで働くことになったんです。

コロナ禍のなか、開業を決意

──洋食店という形態にした理由は?

山岸──

コロナ禍ですので、飲食店を利用してもらえるのは家族同士や恋人同士などの親密な間柄での食事や、お一人様での食事になるだろうと思いました。

そんな状況下で、私の技術が生かせる店は洋食店だなと思ったんです。

気軽になじみのある洋食を食べられる店がいいんじゃないかと。

私は長年フランス料理の世界にいて、大衆向けのフランス料理店では洋食メニューも出していた店もありました。

また、日本の洋食自体がフランス料理の影響も受けているので、私は洋食もつくれるんです。

それにステーキ店でも働いていましたし。

あと、私自身がハンバーグや海老フライなどの洋食が好きというのも理由ですね(笑)。

──店名の由来は?

山岸──

洋食店をやろうと思ったとき、ふと思いついたのが、かつて私が好きだった洋食店のことです。

それが「サンセール」という名前の店でした。
もう今は閉店してしまったのですが……。

洋食店をするならその店のようになろうと思い、名前をお借りしました。

「サンセール(sincère)」は、フランス語で「誠実」という意味です。
ちなみに英語だと「シンシア(sincere)」になります。

簡単・便利に食べられる時代だからこそ、昔ながらの手づくりの味にこだわる

具だくさんなスープ (ミネストローネ)

──料理や店の運営などで、どのようなことにこだわっている?

山岸──

昔ながらの手づくりの味を大切にしています。

昔に比べると料理の世界も進歩して、簡単・便利においしい食べ物ができる時代になりました。

でも、せっかくお客様が食べに来られているのですから、しっかりとこだわった手づくりの味をお出ししたいです。

その一心で、手間がかかりますが昔ながらのつくりかたにこだわっています

スープも手づくりです。
しかも、具をたくさん入れているのが当店のスープの特徴

やっぱり、具が多いほうがうれしいじゃないですか。

あと、とくに注目してほしいのがソース

洋食はフランス料理の影響も大きいので、ソースは重要だと思っています。

ですから当店のソースは時間をかけて、じっくりと手づくりしているんです。

なかでも、デミグラスソースは自慢ですよ。
手間ひまかけてつくっています!

自家製ウスターソース

また、ボトルでお出ししているカツ・フライ用の自家製ウスターソースも自慢ですよ!

お客様はウスターソースを自前でつくるイメージがないようで、驚かれるかたが多いですね。

ウスターソースもとてもこだわっていて、甘味や酸味に加えて、ちょっとピリリとした絡みのあるスパイシーなウスターソースに仕上げています。

クセになるかたも多く、ぜひ自宅用にソースを売ってくれという話もいただいたことがありますよ(笑)。

自慢は海老フライ!サラダやスープには旬の野菜をタップリと

エビフライ

──海老フライのインパクトがすごいと感じた。

山岸──

海老フライは開業時からこだわっていて、人気メニューです!

私は海老フライが好きでして、同じように海老フライが好きなかたって多いと思っています。

お客様に驚いてもらえる料理もそろえたいという思いがありまして、一番わかりやすいインパクトが出せて、しかも多くのかたが好きなのは海老フライだなと。

だから、海老フライにこだわろうと思ったんです。
大きくておいしい海老フライなら、見たときも食べたときもインパクトがあるだろうと。

それで大きな海老フライが生まれたんです。

思っていたとおり、驚くお客様も多いですね。

「食べごたえがあって、おいしい!」とか「今まで食べたことがない」と喜ばれています。

実は、使っている海老はブラックタイガーなんですよ。
通常では流通していない、大型サイズのブラックタイガーです。

大きなブラックタイガーの流通ルートを探すのは、大変でした。
でも、がんばって探した甲斐がありましたね。

サラダ

あとは、野菜にこだわっています

よく揚げものや肉といっしょに、千切りキャベツが載っているじゃないですか。

せっかくなら、もっと野菜にこだわったサラダを提供したいと思ったんです。

ですからサラダの量を多めにし、野菜の種類もたくさん用意するようにしたんですよ。

基本的に、時季ごとの旬の野菜を中心に入れているんです。

ですから夏には葉物が多くなりますし、冬には根菜が多くなったりします。

当店は女性のお客様が多いので、野菜が多いのは好評ですね。

新しい食材・おもしろい食材を探すのは楽しい

──今後の展望ややってみたいことを教えてほしい。

山岸──

「メニューをもう少しそろえたいな」という気持ちがあります。

メニューのブラッシュアップはチョコチョコとやっていて、たとえばランチメニューで小食なかたのためのメニューなんかもそろえたいなと考えています。

あと肉料理はけっこう充実していると思うのですが、魚料理をもう少し増やせたらいいなと思っていますね。

海老フライの海老やサラダの野菜とかもそうですが、私は食材探しをするのが好きで、楽しいんです。

なので、楽しみながら新しい食材・おもしろい食材を探して、新たなメニューやアレンジを考えていきたいですね!

サンセールで昔ながらのおいしい洋食を

店主が昔ながらの手づくりの味わいにこだわった洋食が楽しめるサンセール。

ハンバーグ、ステーキ、カツ、極太の海老フライ。
どれも、とてもおいしかったです。

とくに海老フライは、私の人生のなかで一番おいしいと思いました。

しかもサラダは野菜タップリで、スープが具だくさんなのもうれしいですね。

家族や友人とちょっとした記念日に食べにいってみたり、一人でランチやディナーに訪れてみてはいかがでしょうか。

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